受賞店の声即席麺

凄麺20周年記念 ディスプレイコンテスト 大陳コース グランプリ (株)阪急オアシスキセラ川西店

凄麺20周年記念 ディスプレイコンテスト

主催:ヤマダイ株式会社

量感ある陳列でグランプリを獲得

のれん使い屋台風に演出

(株)阪急オアシス キセラ川西店

グランプリを獲得した㈱阪急オアシスキセラ川西店

2021年9月15日から11月15日までを期間として開催されたヤマダイの「凄麺20周年記念ディスプレイコンテスト」で、見事グランプリを獲得したのは、㈱阪急オアシスキセラ川西店。売場づくりを担当した同店加工食品部門の福若郁部門長は「上位入賞をめざしていました。しかし、まさか最高賞をいただけるとは思っていなかったので、大変驚いています」と笑顔を見せる。

売場は昨年11月2日から15日までの2週間、農産部門側の風除室で展開した。多くの来店客が通過する場所で、20周年の「凄麺」を強くアピールした。

全国各地の味が楽しめる「凄麺ご当地シリーズ」のうち、「京都背脂醤油味」「信州味噌ラーメン」「奈良天理スタミナラーメン」「熟炊き博多とんこつ」「長崎ちゃんぽん」など12種類を厳選し、量感を持たせながら立体的に積み上げた。横幅は約4メートル、天井にまで届くほどの高さがあり、大迫力の売場となった。

福若部門長は「のれんを使い、屋台の雰囲気を出しました。全国各地のラーメンを並べるだけでなく、日本地図を掲示し商品がどこの名物であるかがわかるよう工夫。さらに見やすく、手に取りやすい陳列も意識しました」とポイントを教えてくれた。

売場づくりのアイデアをまとめるのに要した期間は約1か月。装飾物の多くは手づくりで、商品を選ぶ楽しさを表現するため試行錯誤したという。

部門のスタッフのほか、ヤマダイ大阪営業部の棚﨑純平氏らの協力も得ながら、営業時間中にディスプレイを完成させた。作業中、足を止めて見入る来店客も多く、なかにはその場で商品に手を伸ばし、まとめ買いする人もいたという。

ディスプレイにより注目を集めることができ、定番ゴンドラに並べている時より商品の動きはよかった。とくに「函館塩ラーメン」など、定番売場にないアイテムが好調で、売上高は計画比50%増と好調に推移した。

全店トップ5に入る繁盛店

(株)阪急オアシス キセラ川西店

売場づくりを担当した加工食品部門の福若郁部門長とヤマダイ大阪営業部の棚﨑純平氏

キセラ川西店は、能勢電鉄妙見線「絹延橋」駅から直線距離で西に350mの場所に立地する。㈱阪急オアシスが開発、2019年8月にオープンした近隣型商業施設「オアシスタウンキセラ川西」の核テナントとして店舗を構える。ほかにもファッション、雑貨、100円ショップ、温浴施設など幅広いテナントが入っている。

キセラ川西店の売場面積は600坪。生鮮食品を強化するほか、こだわり商品も積極的に取り入れており、高質な食品スーパー(SM)として地域住民から強い支持を獲得。オープン以来、今も業績を伸ばし続けており、売上高は全店トップ5に入る繁盛店に育っている。

ただ商圏内には有力SMのほか、大規模商業施設、さらに食品に力を入れるドラッグストアなどが点在しており競争は激しい。なかでも福若部門長が担当する加工食品は、価格が比べられやすい部門である。どの競合店とも攻勢を強めていることを考えれば、決して安泰とは言えない。

こうした状況に対し、キセラ川西店では価格を地域水準に合わせると同時に、品揃えを充実するほか、定期的に各種イベントを開くなどして集客を図る。加工食品部門でも、楽しさを感じられる売場づくりを実践し、差別化に取り組んでいる。

そのなかディスプレイコンテストに取り組む理由について、福若部門長は「価格以外の価値を訴求できるのでやりがいがあります。わくわく感のある売場づくりの手法を磨けるのも魅力だと感じています」と説明する。

今後も、機会があればコンテストに参加する意向だという。また来店客に喜んでもらえるようなイベントの企画にも積極的に取り組む方針だ。今後もキセラ川西店では、変化のある、ユニークな売場づくりが期待できそうだ。

(株)阪急オアシス キセラ川西店