メニュー提案型商品のメリットを活用し野菜との関連販売によって売上をアップ!
青果コーナー前で売場展開
今年の4月から6月にわたって実施された東洋水産「香ばし麺がおいしい! パリパリ無限シリーズ ディスプレイコンテスト」において、グランプリを受賞したのは㈱道北アークス(北海道旭川市、六車亮代表取締役社長)のスーパーアークスウエスタン北彩都店である。売場づくりを担当したデイリー担当(コンテスト実施時)の石原直也氏は「今回は、構想どおりに売場ができあがり、グランプリを受賞できるという予感めいた感覚がありました。売場自体も納得できるものだったので、自信がありました」と語る。
東洋水産のディスプレイコンテストは、「マルちゃん焼そば」を中心としたチルド商品が対象商品だが、今回は「パリパリ無限シリーズ」という常温商品を対象としたコンテスト。石原氏は「常温商品だから、いつもよりも積める」と考えた。さらに、野菜との関連販売をコンセプトに売場づくりを行うアイデアが浮かんだという。
青果コーナーの手前で展開し、売場にも商品と混ぜるキャベツや大根などの野菜を陳列した。
中央のタワー型の陳列をはじめ、さまざまな陳列技法を駆使。「野菜をおいしくたくさん食べよう!」などのフレーズを採用したオリジナルのPOP によって、購買意欲をいっそう高める工夫がされている。
「ねらいどおり、青果との関連販売が推進されたこともあり、商品の売上はもちろん、相乗効果としての売上が大幅にアップしました」と石原氏は話してくれた。
商品提案がしやすい商圏
㈱道北アークスは、旭川市を中心に道北エリアに展開しているスーパーマーケットチェーンである。圧倒的な品揃えと広域商圏を有するパワーセンター(ショッピングセンター)型の「ウエスタン」をはじめ、品揃えとEDLP(エブリデーロープライス)が両立した「ベストプライス」と「ビッグハウス」など、さまざまなタイプの店舗によって地域のニーズに応えている。
パワーセンター型の「ウエスタン」は3店舗ある。石原氏によると「ウエスタンの中でも北彩都店の商圏は、所得が高めの消費者が多く住んでいる感覚がある」という。そのため、新商品や安心・安全、健康をキーワードとした商品などは紹介しやすく、展開しやすい店舗となっている。消費者のニーズに合う商品であれば、ディスプレイコンテストも挑戦しやすい環境があるといえる。
今回の「パリパリ無限シリーズ」は、手軽においしく野菜をたくさん食べようというメッセージを発信できる商品であることから、顧客に紹介する価値があると考え、積極的に参加を決めた。
同社では、コンテストの案内はメーカーから本部、そして各店へという流れであるが、「東洋水産の担当営業さんは、店舗にもよく通ってくれて、いろいろな案内や情報をくれるので、コンテストについても事前に知ることができる」(石原氏)。そのため、売場構成やアイデアを考えるための時間づくりができる。さらに、顔を合わせて話ができるから、コミュニケーションが良好となり、よりよい仕事につながっている。
東洋水産のブランド力と担当営業との信頼関係があることから、コンテストには、今後も挑戦していく考えである。