紹介する価値がある新商品との思いを込めた売場づくりを実施
商品コンセプトからの発想
写真右から、築館店 上席店長の新妻康憲氏とPOPづくりを担当した(株)ウジエスーパー 本部青果の浅野久美氏、サントリー酒類(株) 東北支社 広域営業部の岩崎優香氏
金麦〈ゴールド・ラガー〉の新発売に合わせて、2月5日から3月5日に実施されたサントリー「全国ナイス ディスプレイコンテスト」の店舗コースにおいて、最優秀賞をしたのは㈱ウジエスーパー(宮城県登米市、氏家良典代表取締役社長)の築館店である。売場づくりを担当した上席店長の新妻康憲氏は「かなり力を注いだ売場づくりだったので、最優秀賞受賞はとてもうれしい結果となりました」と喜びを語ってくれた。
今回の対象商品である金麦〈ゴールド・ラガー〉は『ラガーの常識を変えたのは、金麦でした。』というキャッチフレーズを採用している。新妻上席店長は「お客さまに紹介すべき新商品と感じたことと、そのコンセプトに触発されたことから、常識を超えるような売場にしよう」と取り組んだ。
大迫力の陳列は単なる壁ではなく、コロッセオ(円形劇場)のようだ。中に入ることができ、そこにはバラ缶を並べた冷ケースが組み込まれている。新商品のトライアル需要にもしっかり対応している。
金麦〈ゴールド・ラガー〉の製法や特徴を訴求するPOPのそばに、同社の「ウ」ロゴと同商品のロゴを組み合わせた「ウジエ× 金麦〈ゴールド・ラガー〉」のロゴPOPを作成。顧客に勧められる価値ある新商品ということをアピールしている。
地域の暮らし方に合った提案
地域の生活者の暮らし方に合った、付加価値のある提案型販促を日常的に実施している築館店
ウジエスーパーは、宮城県で31店舗を展開しており、31番目の店舗として、2016年7月にオープンしたのが築館店だ。商圏内は、高齢者層の比率が高い地域である。
そのため、生鮮品の購入が減少しており、レトルト食品やインスタント食品の購入比率が高まっている。「高齢者は食べる量が少なく、自分用や夫婦2人用の購入となり、簡単に食事を済ませる傾向が強まっています」と新妻上席店長。実際に、地域の消費者はどのような商品を購入しているのかを認識するために、新妻上席店長は自らレジにも立つという。来店者と会話をすることでコミュニケーションを深め、カゴの中身を確認することで、実際の購買行動が確認できるからだ。
地域の生活者に、もっとおいしく、もっと楽しく、食事をしてもらうために、レトルト食品やインスタント食品を活用したレシピ提案やアイデア料理の試食を実施している。その一例は、レトルトカレーに、チーズや野菜をトッピングした「焼きカレー風ドリア」や、さっと茹でたスナップエンドウをインスタントみそ汁に加えるなど、手間ひまかけずに手軽に、食事の楽しさやおいしさをアップできるアイデアの紹介となっている。
酒類も同様で、食事やほっと一息の時を楽しくしたり、おいしくできる商品であると考える新妻上席店長。「毎回、サントリーさんのコンテストに参加していることから、当店のお客さまもサントリーファンが増えています」との言葉とともに、今後のコンテストへの挑戦も語ってくれた。