店舗を接点にしてメーカーのメッセージを来店客に伝えることを大切に
お客が慣れ親しんだ商品で入賞したことがなによりの喜び
2019・三幸製菓 秋のお茶うけ・おつまみ菓子 ディスプレイコンテストでグランプリを獲得したウジエスーパー築館店上席店長の新妻康憲さんは、グランプリの受賞について「受賞したことはもちろん嬉しいです。そして何よりもお客さまに支持されている商品で受賞できたことが嬉しいです」と語る。同店はウジエスーパーの中でも売場面積が広い店舗のうちの一つで、各メーカーや社内のコンテストも含めると年間50件近くのコンテストに参加している。「三幸製菓さんの商品は当店のお客さまに長く支持されています。当店の位置する宮城県の県北エリアは、『甘い』『しょっぱい』がはっきりした味が好まれます。そういった点で三幸製菓さんの商品ラインアップは、当店のお客さまの嗜好にあっていると思います」ということだ。
今回のコンテストでは新商品「からり庵あん」を中心に展開した。新商品を大陳することについて、新妻店長は「揚げた塩味の米菓は人気が高いため、『からり庵 海鮮しお味』はとくに売れそうだと思いました。従来から三幸製菓さんの新商品は着実に売れるため、“打率が高い”印象があります。今回も売れるという確信をもって大陳できました」と語る。
新妻店長はふだんから、店頭を起点として各メーカーのメッセージを来店客に伝えることを大切にしている。今回のコンテストでは三幸製菓の企業理念「幸せのシーンを1人でも多くの人へ」をPOPで訴求するとともに、同社のキャラクター「ホワミル」も効果的に活用した。「新商品の紹介だけではなく、店頭でメーカーさんの商品やメッセージをお客さまに理解していただくことが大切だと考えています。そういったメッセージを理解して購入していただくことは、ひいては当店への信頼感にもつながっていくと考えています」と語る。
こういった取り組みが実を結び、コンテスト期間の売上についても当初の予想どおり好調な結果となったようだ。
店舗スタッフ全体で大陳に取り組むオペレーション体制を確立
大陳コンテストにおいては、実施期間に売場をつくるだけではなく、期間中の売場のメンテナンスや、終了後の売場展開も考えておくことが重要だ。その点に関して同店では年間多数大陳を実施していることもあり、売場のチーフをはじめとする各スタッフにも事細かく指示することなく、スムーズなオペレーションが確立できている。むしろ店舗のスタッフから「もうすぐこの場所が空きますが、何の大陳をしますか」などと促されることも多いという。「その分『今度は何の企画をやろうか』とプレッシャーもありますね」と新妻店長は笑う。
現在、新妻店長がテーマとして取り組んでいることは、ノウハウの他店舗との共有だ。「たとえばメーカーさんからご案内された企画についても、場所に限りがあるため当店だけでは実施できないこともあります。そういう時に当社の他の店舗と情報を共有して、他店で実施することもあります。私や当店のスタッフにとっても、他店がどんな陳列をするのか、お互い切磋琢磨して技術を向上させることで、いい連鎖が起こるのではないかと考えています」とのこと。このような相乗効果によって、今後さらなる売場づくりのレベルアップが期待できそうだ。