受賞店の声加工食品

理研ビタミン 大陳ディスプレイフォトコンテスト2021 グランプリ (株)駿河屋魚一 エブリ東山店

理研ビタミン 大陳ディスプレイフォトコンテスト2021

主催:理研ビタミン株式会社

目立つ売場を工夫しグランプリ受賞

遠目からも目立つ売場

エブリ東山店

グランプリを受賞した、駿河屋魚一が展開する「エブリ東山店」

2021年6月1日から9月30日までを期間として開催された「理研ビタミン 大陳ディスプレイフォトコンテスト2021」でみごとグランプリを獲得したのは(株)駿河屋魚一が展開する「エブリ東山店」(岐阜県高山市)。売場づくりを担当した中谷敏之店長は、「まさか最高賞をいただけるとは思っておらず、驚きとともにありがたい気持ちでいっぱいです」と喜びを表現する。

サービスカウンター横の催事スペースで、8月下旬から9月中旬までの約3週間、大量陳列を行い、多くの来店客にアピールした。

「ノンオイル」「ノンオイルセレクティ」「サラダデュオ」「ふえるわかめちゃん」といった理研ビタミンの主力アイテムを中心に、ボリューム感を出しながら商品を高く積み上げた。

売場は見上げるほどの大迫力の大きさだった。ディスプレイの中央部には、モニターを配置、幅広い年齢層から人気がある関ジャニ∞の村上信五さんが出演するテレビCMを流したほか、村上さんの写真入りの大型ボードを掲げ、遠目からでも目立つ陳列を工夫した。

中谷店長は「定番の商品だけでなく、ふだん当店では扱っていない商品をお客さまに見て、手に取ってもらえるよい機会ととらえた。理研ビタミンさんの、健康的なイメージと合わせ訴求した」とねらいを説明する。

2~3日かけてコンセプトを練り、営業時間中に売場を完成させた。作業中、「何ができるのだろう」と関心を示すお客さまは多く、売場づくりそのものを見せる手法は、注目度を上げるという点で有効だった。

陳列期間中、通常の定番売場に並べている時と比較し、多い商品は10倍近くも売れた。また「中華百選 マボちゃん」をはじめ、通常は販売していない商品も好評で、「理研ビタミンさんの商品ラインアップに、あらためてスポットを当てることができた」と中谷店長は手応えを得たようだった

大陳で通常より10倍売れた商品も

2つのフォーマットを展開

エブリ東山店

店長 中谷敏之氏(中央)副店長兼グロサリー担当 角雅之氏(右)ドライバイヤー 加藤嘉孝氏(左)

(株)駿河屋魚一は、岐阜県に本部を構え、高山市と飛騨市に店舗がある食品スーパー(SM)企業である。1933年、鮮魚商「魚一商店」として創業した老舗で、SM分野に進出して以降は地道に店舗数を増やしてきた。

現在の店舗数は5店、内訳は「駿河屋」3店、「エブリ」2店。前者はこだわり商品を強化した高質店、後者は30~50歳代の子育て世代をターゲットに、購買頻度の高い商品は低価格で提供する一方、おいしい商品も取り入れたフォーマットである。これら2つのSMを使い分けながら、地域ニーズに応えて営業している。

ただ近年は競争環境が厳しさを増しているのが現状だ。同業態のSMのほか、生鮮食品にも力を入れるドラッグストア、さらにディスカウントストア、コンビニエンスストアといった異業態も台頭している。

これに対し同社では他店には並ばない味、品質・産地を厳選した全国各地の商品を開拓、充実させることで差別化を図っている。一例は、新潟県のメーカーによる味噌。無添加、さらに風味、味もよく、一般的な商品より高価であるため発売当初は売れなかったが、店頭のPOPで食べ方や特徴を粘り強く伝えることでヒット商品に育った。こうした商品を増やすことで、独自のファン獲得をめざしている。

このなか陳列コンテストに取り組む理由を中谷店長は次のように説明する。「売場に変化を持たせることで、競合店にはない当店の特徴を出すことができる。また楽しさを感じる店づくりが、お客さまの来店する動機になればうれしい」。

東山店では今後も、コンテストに参加する意向を持つ。業態の枠を超えた競争が激化するなか、価格以外の価値を伝えるための武器になるととらえている。今後、同店では、さらに魅力的な売場展開が期待できそうだ。

エブリ東山店

入ってすぐの催事コーナーで100ケース以上の理研ビタミンの主力商品を陳列。中央部のTVモニターでは「リケンのノンオイル」のテレビCMを流したほか、関ジャニ∞の村上信五さんの写真入り大型ボードで非常に目立つ売場を演出した