オリジナルボードで目を引く陳列を実現 ワインをクロス展開して販売実績も急伸
日頃から見せる陳列を意識して売場づくりに取り組む
「Q・B・Bベビーチーズ」が発売50周年を迎えたことを記念して実施された今回のコンテスト。ここでグランプリを獲得した全日食チェーンほなみは、これまでも多くのディスプレイコンテストに参加しており、受賞実績も多い店舗。
豊橋鉄道渥美線「大清水」駅から徒歩5分と駅近立地のスーパーマーケット(SM)で、近隣居住者や駅利用客が顧客層の中心。主婦層から高齢者層まで、幅広い年齢層に利用されており、近くにある高校の学生が立ち寄ることも多く地域に愛されるSMとして定着している。また、生鮮食品の評判も高く、新鮮な魚を求めてクルマで市外から来店する客層も少なくない。
陳列を担当した同店店長の穂浪 勝之氏は「何か賞に入りたいとは思っていましたが、グランプリということで、素直に驚きました」と語る。
日頃からエンドや催事売場の演出を工夫することが好きで、大量陳列や、メーカー主催のディスプレイコンテストには、積極的に取り組んできたという。
「普段からお客さまに買ってもらえるように見せる陳列を意識しています。今回、六甲バターさんのコンテストに参加するのは初めてだったのですが、いろいろイメージがわいてきて、面白そうだな、やってみたいなと思いました。陳列は、私が中心になって、売場担当者や、パートさん全員に意見を聞き、そこからアイデアを考え、売場のイメージを手書きで作成します。それに手づくりボードやキャラクターなどの販促物を掲げるなど、とにかくお客さまに見てもらえる売場づくりをめざしました」(穂浪勝之店長)。
「元気が出るね」と来店客からも高評価
今回の陳列では、六甲バターの「Q・B・Bベビーチーズ」の発売50周年をアピールするオリジナルボードを製作。
さらに商品をきれいに並べるだけでなく、顧客の動線を考えて、売れ筋順に商品を並べ、縦で揃える陳列を行った。
同時に相乗効果による販売促進をねらって、発売されたばかりの国産ワインの新酒を、サイドの什器でクロス展開。結果として、月間の部門売上で前年比127%という伸びを記録。プロセスチーズ部門で見ると前年と比較して大きな成果につなげることができた。
穂浪勝之店長は、「大々的に目立つ陳列を行ったので、お客さまからは『元気が出るね』などと、うれしい反応もありました。こうした反応は、またいい売場をつくろうという気持ちにさせてくれます」と言う。
販売実績につなげると同時に、来店客に喜んでいただけることが、穂浪勝之店長の取り組み意欲をいっそう喚起しているようだ。
「ディスプレイコンテストに参加することで、かかわったスタッフにとっては、いろいろなアプローチで売場をつくり、多様な考え方、幅広い見方を経験できるというメリットもあります。ですから機会がある限り、今後もコンテストには積極的に参加していきたいと思っています。また、実際にはなかなか実現が難しいかもしれませんが、メーカーの垣根を越えて、たとえば『Q・B・B』VS他メーカーの対決企画や、今回、関連陳列でワインを展開したように、他の食品メーカーとコラボした売場づくりなども、機会があれば挑戦してみたいと思っています」と意欲を語ってくれた。