昨年の準グランプリ経験を活かしより進化した演出で見事グランプリ獲得
日頃から季節催事の演出を重視その積み重ねが集大成として開花
島屋株式会社は、一般食品・衣料・日用家庭用品・DIY園芸用品などを販売するディスカウントストア「ジョイフル」2店舗とスーパーセンター業態3店舗を運営しており、今回グランプリを受賞したスーパーセンターシマヤ立山店は旗艦店のひとつ。周辺は郊外型の新興住宅地で、比較的若年層の来店客層が多いのが特徴だ。
同社精肉バイヤーの片山稔之氏は「昨年準グランプリをいただきましたので、今年こそはという思いでグランプリ1本に狙いを絞って取り組みました。本当に獲得することが出来てびっくりしていますが、多くは北陸プリマハムの林さんのご協力のおかげです。昨年の反省を踏まえ、もう一段進歩した陳列ができたと思っています」と語る。
同店店長の豊田悟氏も「結果には正直驚いていますが、今回のコンテストだけでなく、やはり店として季節ごとの催事やイベントを意識した365日の取り組みを積み重ねてきて、その集大成が花開いたという感じがしています。商品を並べておくだけで売れる時代ではないので、演出や見せ方を工夫し、おもしろさの感じられる売場づくりをめざしてきた結果だと思います」と話す。
また北陸プリマハム株式会社で同店を担当する林麻美氏は「当社のシーズンごとの企画にいつも熱意を持って取り組んでいただいています。ハロウィンについてはお盆前くらいから準備を始め、ハロウィンパッケージの商品や資材が揃った時点から、最大限の期間で売場を展開していただいています。その“熱量”がグランプリにつながったのかもしれません」という。
6尺+16尺のワイドな平台で販促物を駆使した演出を展開
片山バイヤーは、「実際に商品を購入される顧客層の中心は女性なので、私の感覚だけで考えるのではなく、林さんに女性の観点や視点を取り入れてもらいました。私としては、他店との比較で埋もれてしまうのが嫌なので、何かほかにはない特色のある演出をしたいと日頃から考えています。他社の注目店も積極的に見学し、参考にしています」という。
陳列は、6尺と16尺の平台を組み合わせたワイドな陳列でダイナミックさを強調。さらにガーランドを高い位置に掲げて高さと迫力のある演出を実現した。
「小さなお子さまが“わあ~っ”という感じで関心を持ち、それにつられて自然に親御さんに商品を手に取っていただく。そうした効果で販売実績は非常に好調でした」(片山バイヤー) 豊田店長は「大型チェーンさんには価格では勝てないかもしれませんが、こうした演出にはプラスαの力があると思っています。非常に広い店舗で取り扱い商品数も多いですが、何か目に留まるようなおもしろい演出があればお客さまに関心を持っていただけます。またインターネット経由で何でも買える時代ですが、広い店だからこそ可能な実店舗の楽しさを訴求する意味でも、演出や見せ方は重要です。また楽しい店だと感じていただくためには、今回のコンテストのように、従業員や関係者が“ワンチーム”になって楽しさを感じながら取り組むことが大切なのではないかと考えています」という。
片山バイヤーは「来年ももちろんコンテストに参加するつもりですが、今回の受賞を守るのではなく、あくまで挑戦する姿勢で取り組みたいと思います。競合環境もめまぐるしく変化し、少子高齢化という社会情勢の中で、日々進化していくという気持ちがないと勝ち抜いていけないと思っています」と語ってくれた。