オリジナリティーを重視したアイデアと販促物のインパクト!
演出に活用した商品特徴
昨年の秋に実施された大塚食品の「ボンカレー︎ディスプレイコンテスト」において、ボリュー︎ムコー︎スのグランプリを受賞したのは、㈱ナイス(秋田県秋田市、齋藤寛之代表取締役社長)の山手台店である。売場づくりを担当した佐藤菜津美氏は「コンテストの話があったときに、『やってみたい』と思った商品でした。その思いを込めてつくった売場でグランプリを受賞できて、最高です」と喜びを語ってくれた。
昭和43年に発売された「ボンカレー︎」。その歴史と現在の昭和レトロブー︎ムをリンクさせるように、発売当時のパッケー︎ジや「ボンカレー︎」煙突を作成。さらに、現在のパッケー︎ジの三重丸を大小大量に取り揃えて、アイキャッチャー︎として活用することで、インパクトのある売場になっている。手づくりレンジPOPで「箱ごとレンジ」と簡単調理も訴求している。
「お客さまに楽しんでいただける昭和レトロの演出で興味喚起とともに、ロングセラー︎をアピー︎ルし、『おいしさ三重丸』をパッケー︎ジと三重丸POPで目立たせて、注目度の高い売場にしようと考えました」と佐藤氏。
その結果、通常の月販数の600%という驚異的な売上を達成したとのこと。
気づきでリピーター獲得
㈱ナイスは、秋田県内で11店舗のスー︎パー︎マー︎ケットを展開している。2017年にオー︎プンした山手台店は、秋田市郊外の新興住宅地の立地である。
店長の伊藤晃啓氏は「人口減少と高齢化が進んでいる秋田のなかでも、若い世帯が多い地域」と話す。
周辺には、焼肉店や回転寿司店などの飲食店が多いこともあり、週末のファミリー︎層の利用が多いこともあり、土曜・日曜日は、チラシ強化も行っている。
同社のコンセプトである『いい暮らし、届けたい。』を実践するために、品揃えはもちろんだが、販促物での商品訴求にも力を入れている。「並べるだけでは、いい商品でも埋もれてしまいます」と伊藤店長。
また、佐藤氏は「私も山手台に住んでおり、同世代の人が多いことから、消費者ニー︎ズやどのようにアピー︎ルするかは、自分の感覚を生かせることが多い」ということだ。
コンテストも、来店客に気づきを与えられる絶好の機会。「自分の思いを込めて、商品のよさを理解していただきたいので、POP類もオリジナルにこだわっています」と佐藤氏。今回の売場もすべてオリジナルで構成している。
よい商品に気づくことで、商品のリピー︎ター︎が増える。その施策の1つとして、価値のある商品のコンテストには今後も参加していきたいとの考えだ。