年配の来店客の視点を重視した目立ち、伝わる売場づくりを実践
AとBの両コースで上位受賞
今年の春に実施された「第2回 2019オハヨー乳業 ディスプレイコンテスト」において、㈱ウジエスーパー(宮城県登米市、氏家良典代表取締役社長)の築館店は、Aコースで準グランプリ、Bコースでグランプリを受賞した。上席店長の新妻康憲氏は「いつもは、私自身が売場づくりを行っているのですが、今回は勉強というか、ノウハウを伝えていくために、若い従業員と一緒に取り組みました。その結果が、グランプリと準グランプリだったので、とても光栄です」と笑顔で語った。
新妻上席店長と一緒に売場づくりを行った入社3年目という売価管理の早坂佳奈氏は「基本はもちろん、陳列技法や演出方法など、いろいろなことを学ぶことができました」と話してくれた。
「ヨーグルトで理想の朝ごはんを」をテーマとしたAコースは、新生活スタート時期に合わせて展開。「母の日・父の日 プリン企画」がテーマのBコースは、催事と連動ができることから、連続して両コースに参加した。
ヨーグルトとプリンは、冷ケース使用のため、陳列が単調となりやすい。什器を活用して、商品が浮かび上がっているような陳列など、「上席店長のおかげでいままで考えもつかなかったアイデアがある売場ができました」と早坂氏は話してくれた。
商品が映える工夫を重視
ヨーグルトを対象としたAコースにおいては、「白いパッケージは、売場に映える」と感じた新妻上席店長。パッケージを活用するアイデアを考えた。それが、冷ケースから浮き上がる陳列である。早坂氏の女性ならでは感性を取り入れながら並べられた商品は予想どおりに、来店客の目を引きつけ、好調な売り上げとなった。
プリンを対象としたBコースも什器を活用して、冷ケースでの陳列とは異なる個性的なディスプレイを実施。注目を集める売場になったことから、「お客さまから『これ、おいしいの?』とスタッフに声をかけられるケースが多かった」と早坂氏。
顧客は、新商品の購入やブランドスイッチをほとんどしないという年配者が多い同店。「商品を目立たせて、年配のお客さまにも興味を持ってもらい、商品特徴を理解してもらえる売場づくりが重要」と新妻上席店長は語る。
コンテストは、紹介する価値のある商品をアピールできる機会であり、スタッフを育てる場にもなることから、今後も積極的に参加していく考えである。