多くのスタッフが得意な部分で協力全員参加型の取組でグランプリ受賞!!
スタッフの経験を生かし接客技術で差別化を図る
(左から)株式会社いちい ペッツ・マム事業部バイヤー 村山隆二氏、日清ペットフード株式会社 取締役社長 酒井秀夫氏、ペッツ・マム南福島店 店長 高橋良次氏、同店売場担当 鈴木久美子氏
幅広い年齢層のリピーター客に支持されてきたペッツ・マム南福島店は、株式会社いちいが福島県内で運営するペットショップ3店舗のひとつ。
同社ペッツ・マム事業部バイヤーの村山隆二氏は、「近隣商圏での競合環境が厳しくなる中で、お客様に来店していただくためには差別化が必要。当社としては各店に経験の長いスタッフを配置しており、接客の質やサービスの内容で差別化を図る戦略をとっています」という。
品揃えについても本部の基本フォーマットをベースに、各店店長が地域需要を踏まえてそれぞれのカラーを打ち出すMD施策を展開。店長ごとの個性を生かすことで、3店舗とも多くのリピーターに支持されている。
村山バイヤーは、そうした差別化戦略のひとつとしてコンテストへの参加を重視。「ベテランスタッフの陳列スキルを生かして、お客様にアピールできる重要な機会」と考えている。
南福島店店長の高橋良次氏も「以前からさまざまなコンテストに参加していますが、日清ペットフードさんのコンテストについては、店をアピールする貴重なきっかけになっており、毎年参加する前提で考えています。参加するからにはとにかくインパクトのある売場を作りたい。大陳のアイデアや基本的な商品の配置は売場担当の鈴木が考えていますが、私を含めてスタッフみんなが得意な部分で協力する、“全員参加型”で取り組んでいます」という。
ブランドイメージを生かした金と黒のインパクトある演出
ペッツ・マム南福島店
今回は商品の持つ“和”のイメージを全面に出し、手作りの屏風を高く掲げた印象的な演出を行った。
売場担当の鈴木久美子氏は「屏風を使おうというのは店長のアイデアで、それをもとにいろいろネット上で素材を探し、商品のイメージに合う金色と黒を基調とした屏風を手作りしました。ボードの文字や絵を手書きするのは別の得意なスタッフが担当し、陳列はみんなで行いました」と、まさに全員参加の取組だ。
ボリューム感を出すために配置した中央の回転什器の使用は鈴木さんのアイデア。もともと白色だった什器のフレーム部分を、黒色に塗り替えてイメージを合わせている。この作業は、職場体験で店に来ていた地元の生徒たちにも手伝ってもらったという。
業務の合間を縫って作業したため、陳列完成まで2週間ほどかかり、全体では1か月程度売場を維持した。
高橋店長は、「見た目に商品が整然と配置され過ぎて、逆にお客様が手に取るのを遠慮されるのではないか、という心配も少しありました」という。しかし、多くの来店客が足を止めて商品を手に取るなど、注目度も高く、十分な販売実績と訴求効果を実現することができた。
村山バイヤーは「コンテストに参加するためには人手も時間も必要になりますが、当社の場合、技術の高いスタッフがいることと、“接客”を重視する観点からも、今後も積極的に参加していきたいと考えています。南福島店以外の店舗にも陳列や売場演出が得意なスタッフがいますので、各店が良い意味で競うことが全体のレベルアップにつながると思います。また結果として賞をいただくことができれば、担当者のモチベーションも向上していくと考えています」という。