新商品などの提案として活用でき
売場の活性化にもなるコンテスト
新規顧客とリピーター獲得
昨年の10月から11月にかけて実施された「日本ルナディスプレイコンテスト」において、大陳コースのグランプリを受賞したのは㈱長野県A・コープ(長野県長野市、山﨑進代表取締役社長)のファーマーズうえだ店である。日配主任の宮川純氏は「グランプリ受賞ですので、本当にうれしいです。高評価をいただけたことで、売場づくりの自信になりました」と笑顔で語ってくれた。
「コンテストの案内をもらったときに、日本ルナの『バニラヨーグルト』は売れ筋商品なので、その他の商品も紹介したいとの思いから、挑戦することにしました」と宮川主任。
目立ちにくい冷蔵平台での展開となるため、視認効果アップをねらい左右にのぼりを立てた。そこで、「バニラヨーグルト」シリーズと「スムージー」シリーズを訴求。売場に近づくと、商品ごとに特徴を訴求するPOPで購買欲を高める構成である。
『日本ルナ秋の新商品大集合』のテーマのとおり、「バニラヨーグルト」とそのフレーバー違い商品や、「イーセイスキル」シリーズ、「スムージー」シリーズも品揃え。定番売場で紹介しきれない商品を提案できたことで、売上は通常の160%となった。
宮川主任は、「コンテストの売場づくりで新規顧客やリピーターが増えたと実感しています」と話してくれた。
マンネリ化しない売場へ
㈱長野県A・コープは、長野県全域で28店舗を展開。各店舗には「生産者直売コーナー」を設けている。そのなかで、大型農産物直売所を設置した新業態が「A・コープファーマーズ店舗」である。
ファーマーズうえだ店の特長の1つが、長野県A・コープの中でも県下最大級の農畜産物直売所を設けていることである。新鮮でお買得感のある商品ラインアップが人気となっている。
顧客は、年齢層の高い世代が中心となっているが、週末はファミリー層の来店も多くなる。「ブランドスイッチをほとんどしない傾向があるシニア層には新しいおいしさや楽しい食を提案し、ファミリー層にはマンネリ化しないように楽しい買物ができる売場づくりや新商品の提案をするように取り組んでいます」と宮川主任は話す。
ディスプレイコンテストへの参加は、定番売場だけでは限界があることから、売場のマンネリ化対策になる。新商品や定番売場では紹介しきれない提案価値がある商品を訴求できることに意味があり、コンテストを活用しないのは、もったいないとの考えだ。
今回のコンテストでも、売れ筋の「バニラヨーグルト」だけではなく、その他のフレーバーの購入者や、「イーセイスキル」の愛好者も増えているという。
今回のディスプレイコンテスト参加で、提案することや気づきを与えることの重要さを再確認できたことから、次回も機会があれば、積極的に参加したいと考えているとのことだ。