夏のイメージを打ち出した商品と演出効果で訴求力を高めた売場
トロピカル演出でアピール
今年の5月から7月にかけて実施された「2021 日本ルナ ディスプレイコンテスト」において、大陳コースのグランプリを受賞したのは㈱ホクノー(北海道札幌市、野地秀一代表取締役社長)のホクノースーパー厚別5条店である。店長の泉伸一氏は「初めて参加した昨年は準グランプリでした。2回目となる今回の参加で、グランプリを受賞できて、とてもうれしいです」と語ってくれた。
初めて参加した時の気づきを踏まえて、今回は事前に情報を収集したり、日本ルナの営業担当者との打ち合わせを行った。
その結果、「売れ筋の『バニラヨーグルト』とともに、季節を考えて『バニラヨーグルト〈ゴールデンキウイ〉』と『バニラヨーグルト〈沖縄県産パイン〉』も打ち出すことにした。テーマを「トロピカルフェア」として、夏のイメージを生かした演出による売場づくりが行われた。
キウイとパイナップルの切り口を採用したシズル感のある大型トップボードや商品を訴求する大型フロアシートをはじめ、季節演出の朝顔POP、ヨーグルトの特長をわかりやすく訴求するPOPなど多彩な演出によって、来店客の興味喚起や視認効果を高める工夫がちりばめられている売場となった。
「もともと、お客さまが足を止めやすい場所ですが、季節感や提案力のある売場として展開したことで、ねらいどおりに売上もアップできました」(泉店長)。
実感のおいしさを伝えたい
ホクノースーパー厚別5条店は、JR函館本線「厚別駅」と地下鉄東西線「新さっぽろ駅」のほぼ中間に位置するスーパーマーケットである。その商圏は、札幌市の中心地へ通勤・通学する人たちのベッドタウンであり、アパートやマンションが多いことが特徴である。さらに、春の入学や異動時期になると住人が入れ替わる傾向が強い。
そこで毎年、地域密着店としての強みをアピールすることが必要となっている。そのためには、売場づくりが重要なポイントとなる。「小型店であるため、お客さまのニーズに合った品揃えや提案する価値のある商品を厳選しています」と泉店長は話す。
泉店長は日本ルナのコンテストに参加するにあたり、対象の全商品を実際に食べて「本当においしい」と実感した。
商品のよさを伝えるためのPOPや売場づくりを向上させるために、コンテスト参加の意義は大きいと考えている泉店長。「今回の売場でも、お客さまに伝えきれない部分がありました。それを踏まえて、グランプリ受賞に恥じないよう、売場づくりに取り組んで、次回も参加したい」と抱負を語ってくれた。