発売45周年を年表で表現オリジナルの販促物で注目度を高める
2コース上位入賞で2年連続受賞を達成
モランボンが2024年春に実施したコンテストにおいて、「ジャンボリュームコース」グランプリと「焼肉売場トータル提案コース」準グランプリをダブル受賞した㈱ヨークベニマル小山雨ヶ谷店。昨年春実施のモランボンのディスプレイコンテストでもグランプリを受賞しており、今回が2度目の受賞となった。
同店の特徴は、精肉部門の売上が同社店舗の中でもトップで、たれなどの関連商品でもトップであるという点。そうした強みが連続受賞につながったのかもしれない。同店店長の笠原裕幸氏は「店舗の規模や立地条件面で特に恵まれているというわけでもないのですが、やはり精肉部門の姿勢として、常にお客さまの志向の変化や時代のトレンドを踏まえて、次のチャンスがどこにあるのか、徹底的に考え続けている。それが売場づくりにも現れ、売上という結果につながっていると見ています」と説明する。
同店で精肉部門を担当し、コンテストの陳列も担当しているのが精肉マスターの阿部友衛氏。阿部氏は「日頃から、まだまだ売場でできることはあると思っています。その中で、こうしたコンテストは、自分たちの引き出しを増やすという意味で貴重な機会になります。今回のテーマである『ジャン焼肉の生だれ』が発売45周年を迎えるということも、ひとつの切り口になると興味を感じましたので、参加させていただきました」という。
来店客が思わず足を止める巨大な壁を売場に設置
陳列のテーマや方向性は、阿部氏と、POPづくりなどを手がけている同店管理部門の落合亜樹子氏が話し合って考えたという。
「今回は、パッケージを使って売場に大きな壁を作り、お客さまが思わず足を止めてしまうような迫力ある売場をめざしました。話し合いの中で出た、45周年の歩みをフロアディスプレイの年表で表現しようというアイデアや、ほかの業務をしている時にふとひらめいたキャッチのアイデアなどを盛り込んでいます」(落合氏)
阿部マスターは、「陳列はあまり細かいことを決めて始めるわけではないので、今回も制作中の大きな壁を初めて見たときは『どうなるんだこれ』とびっくりしました。ただ、実際売場で展開してみると、きちんと安定させる工夫があり、迫力も十分だったので、落合さんにお任せして良かったと思いました」という。
書道経験を持つ落合さんが手書きする味のある書体のキャッチや、イラストなども独自性の高い演出につながった。
笠原店長は、「店舗の顔にもなっている精肉売場ですが、こうしたコンテストに参加する機会はグロサリー部門と比べると多くありません。また非冷商品と要冷商品の在庫管理の違いなど、難しい面もあります。しかし、肉だけを売ろうとするより、調味料などの関連商品を絡めて提案することで、相乗効果も期待でき、売れるとしたら両方が売れることになります。ぜひ、今後もこうした機会があればチャレンジしてほしいと思います。今回の受賞も、精肉部門が積み重ねてきたさまざまな工夫や取り組みが、評価に結びついたものだと大変喜んでいます」と語っている。