陳列のノウハウと技術を生かしオリジナルへのこだわりも発揮
POPと商品の連動を重視
昨年の10〜11月に実施された桃屋の「秋の大陳写真コンテスト」において、これぞ大陳コースのグランプリを受賞したのは、㈱クリシマ(神奈川県川崎市、栗島登志雄代表取締役社長)のスーパークリシマはるひ野店である。食品部チーフの當麻哲也氏は「以前からコンテストへの参加を勧められていましたが、今回が初参加。グランプリを受賞できて、光栄であり、本当にうれしいです」と喜びを語ってくれた。
売場づくりにおいては、「目立たせることと、商品とPOPの連動によるアピール力の強化を重視してします」(販売部長の小林雅芳氏)とのこと。
オリジナルの大型トップボードで、『桃屋×スーパークリシマ食欲モリモリセール』とメーカーとの一体感を打ち出し、来店客の購買意欲を高める工夫が行われている。
また、ジャンブルボックスを組み合わせて、アイキャッチ効果も高めている。
さらに、黒板風ボードPOPに、商品の特徴がわかりやすく書かれている。小林販売部長は「ボードは黒に見えるかもしれませんが『江戸むらさき特級』の紫色を採用しています。また、白は目立つ色ということで、地色ではなく、あえて文字を白にしました」と話す。文字量も店頭で10〜15秒以内で無理なく読めるようにまとめている。
商品との連動を重視し、オリジナリティーが発揮されている売場である。
提案できる売場を追求
㈱クリシマは、神奈川県川崎市を中心に横浜市と東京都多摩市を含め、5店舗のスーパーマーケットを展開している。いずれも、鮮度や旬、品質と安全にこだわった商品をリーズナブルに取り揃える地域密着型店舗である。
スーパークリシマはるひ野店は、週末に自動車で来店する客が多い。そのため、「買い上げ点数をアップできるような売場づくりを行っています」と當麻チーフ。
陳列の基本であるゴールデンラインに新商品や売りたい商品を陳列し、売れ筋商品は上段などに置き、視線が低くなる傾向がある高齢者向き商品は、下段に配置するなど、戦略的な陳列を実施している。
さらに、「値段だけでは限界があるので、訴求力のあるPOPで、購買を促進できるように取り組んでいます」と店長の松本重昭氏。
コンテストは、定番棚では提案しにくい商品などを含め、アピールできることが魅力であり、売上を伸ばすこともできる施策である。
「桃屋さんは、さまざまな支援をしてもらえるので、今後もコンテストに参加したい」と小林販売部長は語った。