手づくりの販促物を駆使し楽しく明るい雰囲気を演出
オリンピック延期にもめげず“世界はひとつ”をアピール
株式会社にしがきは、丹後・舞鶴・豊岡但馬エリアで24店舗を運営するスーパーマーケットチェーン。今回見事ディスプレイコースでスーパーグランプリ賞を受賞した同社駅前店で、陳列・演出を担当したのは菓子担当の奥村陽子さん。奥村さんは、「新型コロナでみんな気がめいっているときに、むしろ活気のある売場をつくってアスリートを応援したい、アピールしたいという気持ちがありました」と語る。難しい時期の開催だったが、「コロナに負けるな!!」「明るい未来へ!!」などのキャッチコピーをオリジナルボードで大きく掲げるなどして、活気にあふれる演出を行った。
参加するからには全力で取り組み、評価につながる演出をしたいと考えていたが、スーパーグランプリ賞という結果は予想外で、知らせを聞いたときも最初は信じられなかったという。 同社では基本的に本部バイヤーが大陳企画への参加を決定し、店舗に情報を提供する形をとることが多い。今回も、本部から指示があり、それから陳列アイデアを考え始めた。
ケント紙や段ボールで販促物を手づくり
陳列に使用した販促物は、明治が提供したオリンピックのキャラクターやロゴ入りのボード以外はすべて手づくり。ケント紙や段ボールなどを活用して一から制作している。
日頃からさまざまな大陳企画に参加してきた奥村さんは、「少しでも店の雰囲気を明るくしてお客さまに喜んでいただこうという気持ちで陳列を考えています。“今度は何をやるの”などと声をかけられることも多いのですが、今回はいつも以上に元気で明るい演出をしたい、という気持ちが強かったです」という。
まずオリンピック・パラリンピックというテーマから、世界がひとつになるというイメージで真ん中に地球をかたどった笑顔のボードを配置。これを中心にさまざまなメッセージを散りばめた。
日頃、何かと助言をしてくれる同店ドライ部門主任の下戸昌子さんからは、「フロアにも何か飾りがあったほうが目立つのではないか」とアドバイスを受け、五輪マークをあしらうことにした。
下戸さんは「駅前店としてコンテストには数多く参加してきてますが、店舗のスタッフにはみんなで協力して取り組もうという雰囲気があります。多くの業務をかけもちする中で、その合間を見て、レジ業務を交代したりしながら、少しずつ陳列作業を行っています。担当者は大変な面もあると思いますが、けっこう楽しんで取り組んでいると思います。それがお客さまにも伝わって、喜んでいただけているのではないでしょうか」という。
奥村さんは「今回はお菓子が対象商品ということで、日頃から明治さんの機能性チョコなど人気が高い商品が多かったので、取り組みやすい面がありました。とにかく独自性を出すことが大事だと思っていたので、結果が評価されてすごくうれしいです。今後も、参加する限りは賞を狙いたいですが、それよりもできる限り、にしがき駅前店らしさを表現できる陳列を考えていきたいです」と語ってくれた。