オリジナル性と完成度にこだわり、思わず目を引く雰囲気のある風景を再現
厳しい競争環境の中で 大陳で顧客にアピール
フードD365沼ノ端店店長・阿部秀也氏(中)、同店グロサリー部チーフ・川成淳氏(右)、ロッテ商事株式会社営業本部北海道統括支店ロッテプロパー・川合真由美氏(左)
フードD365沼ノ端店は、3年ほど前からメーカー主催の大陳コンテストに力を入れており、受賞実績も多い。同店グロサリー部チーフの川成淳氏は、「初めてコンテストに参加した時、パートナーさんが飾りつけなどを手伝ってくれたおかげでグランプリをいただくことができました。それで“大陳もおもしろいもんだね”ということになり、弊社社長も大陳コンテストには意欲的なので、積極的に参加するようになってきました。最近は毎年10件程度参加していると思います。参加するからにはある程度の発注量が必要ですが、期間内に絶対売り切ろうという覚悟で参加しています」という。
同店は人口増加エリアに立地しているものの、競合店の出店によって競争環境も厳しい。その中で、同店の大陳はリピーター客にもよく知られており、楽しみにされている。店頭で陳列していると、「今度は何ができるのか」などと声をかけられることもあり、陳列の写真を撮っていく来店客も少なくないという。
今回は、これまで経験のなかった菓子カテゴリーで初めてコンテストに参加し、見事にグランプリを獲得した。
川成氏は、「菓子のコンテストは、あまりにもすごい陳列が多いので、とてもうちは無理だと思っていました。今回はロッテの担当の川合さんに熱心にご提案いただき、当店のパートナーさんたちも参加してみたい、という意見だったので参加することに決めました」という。
細部まで徹底したこだわりのディスプレイ
フードD365沼ノ端店
受賞した陳列のアイデアは「乳酸菌ショコラ」TVCMの中で、自転車に乗ってピクニック風に出かけるシーンから発想。自転車で到着した先に、「乳酸菌ショコラ」の移動販売車があった、というシーンをイメージした。
車のディスプレイをはじめ、ほとんどが手作り。「イメージに合う車を実際に持っているスタッフがいたので、その車に段ボールを巻いて貼りあわせて、そのままスポッと抜けば車の形ができると思ってやってみたんですが、そんな簡単にはいきませんでした」(笑)
ダンボールで骨格を作り、表面に画用紙を貼ってようやく車が完成。車体の青色は白いPOP用紙に青色を印刷して作成した。これだけで3日間くらいかかったという。川成氏は「メニュー表、車のホイール、ナンバープレートなど、よく見えないところまで力が入ってしまいました。コンテストに参加するというより、途中から完全に自分たちの趣味の世界に入った感じでした」という。
背景の並木道の風景にもこだわり、A4用紙を200枚以上使って秋らしい雰囲気を表現した。
売場作りでは、商品を陳列するのにも半日程度かかっている。「ただ重ねるだけなのに、ここが一番苦労しました。思ったより遅くまでかかってしまいましたが、パートナーさん、ロッテの川合さんの協力もあり、ようやく完成しました。6人で納得いくまでがやがややって、おもしろい体験でした。本当に難しくて大変だったので、“来年もがんばります”って気軽にはいいにくい。ですが、次もチームワークを生かして取り組めたら、と思っています」(川成氏)