スタッフ一丸となったチームワークで大規模な「母の日コーナー」を実現
来店客が母へのメッセージを掲げる参加型の仕掛けも好評
長年にわたって地域に親しまれてきたショッピングセンターであるラピタ本店。今回グランプリに輝いた同店の陳列は、入口正面のエスカレーターの脇にあたる催事スペースを使用。赤いカーペットを敷き詰め、アーチ状の入口を設置した大規模なものだった。
同店を運営する島根県農業協同組合菓子・日用雑貨バイヤー・加藤純子氏は「これまでもロッテさんのディスプレイコンテストには、バレンタインや母の日など何度も参加してきましたが、ラピタ本店としては初めてグランプリをいただくことができました。今回のように大規模な展開は初めての試みでしたが、評価していただけたのは、携わった店舗の担当者やスタッフだけでなく、ロッテさん、ベンダーさんなど、さまざまな関係者の方々とコミュニケーションを取り、よいチームワークで取り組むことができたからだと思います。一同、大変喜んでおります」と語る。
確かにSCならではの催事スペースでの展開は迫力満点。カーペットの両側に商品を配置し中央に花束をあしらう。奥には高さのあるイラスト入りの横断幕を掲げた。来店客はまず、入口を通ってすぐに目に入る陳列のボリューム感や鮮やかな色彩に驚きながらアーチをくぐり、カーペット上を歩いてく感覚で売場に進んでいくことになる。
さらにもうひとつの仕掛けとして、売場奥にメッセージボードを設置。来店客にそれぞれ母への言葉をカードに書いてもらい、それを貼り付けるという参加型のイベントだ。
同店菓子担当の西村小百合氏は、「こうしたアイデアは、加藤バイヤーや、ロッテさんや問屋さんを含め、みんなで相談して決めていきました。メッセージボードが埋まるほど多くのお客さまに書いていただくことができ、大変好評でした。とにかくこれほど大きなスペースでの陳列は初めての経験でしたので、発注量などある程度想像で決めた部分もあります。結果としてグランプリをいただくことができ、本当にいい経験をさせてもらったと思っています」と言う。
他店の売場を見学するなど日頃から研究を重ねる
同店を含む島根県農業協同組合運営の店舗では、日頃から多くのディスプレイコンテストに参加している。その理由について加藤バイヤーは、「売上につながるという点ももちろん重要ですが、お客さまに新商品などおすすめしたい商品を認知していただく効果や、スタッフのモチベーションの向上や陳列技術の向上についても期待しています」と言う。また西村氏も、「他店の陳列を見に行ったり、雑誌の事例を見たりして日頃からいろいろ研究しています」と語る。
今回の陳列では、パソコンで作成してプリントアウトした紙を貼り合わせた横断幕などを手づくりしているが、こうしたオリジナルの販促物で他店とは異なる独自性を打ち出すことも、日頃から意識している。
今回の受賞もこうした継続的な努力の結果だろう。西村氏は「グランプリという結果は率直に言ってすごくうれしかったです。今後もがんばっていきたいと思いました」と言う。
また加藤バイヤーは、「今回はみんなが楽しく取り組むことができ、お客さまにも喜んでいただけました。今後も目で見て楽しんでいただけるような店づくりに努力していきたいと思います」と言う。