小規模店舗でも可能性に挑戦!アイデアと演出力で売場づくり
3度目の挑戦でグランプリ
今夏に実施された東海漬物「2019年ディスプレイコンテスト」において、ラッキューコースのグランプリを獲得したのは㈱ホクノー(北海道札幌市、野地秀一代表取締役社長)の厚別5条店。同店店長の泉伸一氏は「東海漬物さんのコンテストの挑戦は、今回で3回目。3度目の正直ではないですが、グランプリ受賞はうれしいです」と笑顔で語ってくれた。
同店は80坪という小規模店舗。過去2回のコンテストのグランプリ受賞店と比較すると、売場規模が違うと感じていた泉店長。だからこそ、独自の切り口や演出で挑戦しなくてはならないと考えた。さらに、今回は参加条件300袋以上というラッキューコースの参加しやすい数量設定も同店の追い風となった。
売場の視認率をアップするために、天井まで届く大型ボードと大型フロアシートを作成。ボードではキムチのメリットを「ラッキュー」と訴求し、フロアシートでは「漬物食べてLucky you!(=ラッキュー)」とアピール。「キューちゃん」のCMのフレーズを活用することで、興味喚起を促進している。
小規模店舗でも、アイデアで売場にボリューム感を創出できることや、訴求力の高いフレーズによって、来店客の購買意欲も高めることができることを証明したような魅力的な売場展開である。
売上と従業員の意欲アップ!
㈱ホクノーは札幌市内に5店舗のスーパーマーケットを展開。1989年にオープンした厚別5条店は、2016年頃から本格的にディスプレイコンテストに参加するようになったという。「競合店が増えてきたことと、小さい店舗であるため、お客さまのニーズに応えきれない面があります。その打開策のひとつとして取り組んだのが、ディスプレイコンテストでした」と同社の食品・日配統括バイヤー古川智之氏は語る。
古川バイヤーと泉店長の売場づくりの師匠的な存在の中央店店長の佐藤好史氏から指導されたノウハウや技術をスタッフに伝えることで、買物が楽しくなる売場づくり実践している。その蓄積で、コンテストで高い評価を受けることができるようになってきた。「受賞によって、スタッフのモチベーションがアップし、スタッフの活力も上がることから、売場に活気があふれるようになり、売上アップにもつながります」と泉店長。
次回も同店規模で参加できる条件であれば、連覇をねらいたいと語ってくれた。