地域の特色と顧客のニーズに応える店舗独自の売場づくりを実践
暑い多治見の、熱い売場づくり
今年の3月上旬から7月中旬にかけて実施された「第33回 KINCHO V.I.P.陳列コンテスト」において、AグランプリコースのKINCHO V.I.P.大賞を受賞したのは、㈱オークワ(和歌山県和歌山市、神吉康成代表取締役社長 兼COO)のスーパーセンターオークワ多治見店である。コンテスト参加店を統括した住居衣料事業部 事業部長の青山拓司氏は「4連覇をめざして挑戦した今回は、多治見店が大賞をいただくことができました。ありがとうございます」と喜びを語ってくれた。
売場展開は、6月中旬から7月中旬の1カ月間。日本有数の暑い街である多治見市ならではの「暑さと熱さ」をかけた訴求を行った。「スーパーセンターオークワ多治見店 殺虫剤フェア」と銘打って、トップボードで「多治見が熱い! オークワが熱い!金鳥が熱い!」とインパクトのある炎のデザインとともにアピール。地域の特性を活用することで、親近感と注目度を高めた売場とした。
また、多彩な商品をラインアップし、それぞれに「コバエに!」「ハエ・蚊に!」「ゴキブリに!」「虫よけに!」など、レールPOPで用途をわかりやすく紹介。昨年、この地域で大量発生したキノコバエ(コバエの一種)の対策となる商品をはじめ、用途別に選びやすい売場になっている。「地域密着を重視しているので、地域に役立つ商品の提供は重要」と青山事業部長。その結果、売上もアップすることができたという。
定番商品に育てるきっかけに
今年の2月にオープンした多治見店。同店は、岐阜県内で15店舗目であり、同社の主力業態であるスーパーセンター(SuC)としては28店舗目(県内では10店舗目)。同社全体では160店舗目の新店である。
SuCの特長といえる『ワンフロア・ワンストップショッピング』を生かし、食料品・衣料品・住居用品を多種多彩にラインアップ。「魅力ある価格、安全・安心、鮮度・品質にこだわった商品とフレンドリーなサービスの提供」を基本テーマに地域一番価格での楽しいショッピングを提案している。
近年は、ドラッグストアやディスカウントストアなどの存在感が増していることもあり、価格訴求だけではなく、商品の特長や価値をわかりやすく伝える売場づくりを強化している。
商品特長を伝えるPOPだけでなく、使い方や付加価値などを伝えるコトPOPにも取り組んでいる。また、陳列コンテストに参加することで、より印象的に商品を紹介できることから、積極的に活用している。
「KINCHOは人気ブランドであり、ほとんどが売れている商品。しかし、用途別に多彩な商品ラインアップがあるので、定番では埋もれてしまう商品もあります。陳列コンテストで商品の特長や価値を紹介し、知ってもらい、使ってもらうことで、リピート購入につなげ、定番商品として育つ機会ととらえています」と青山事業部長。
「当社として、今回のコンテストで4連覇となりました。これも、各店舗の担当のがんばりがあってのこと。次回も地域特性を取り入れて、お客さまに喜ばれる売場をつくり続けたい」と意欲的に語ってくれた。