明るく楽しいイメージと気づき! 大陳から生まれる波及効果を活用
顧客も期待している大陳
今春に実施されたKINCHO防虫剤の「第56回V.I.P.陳列コンテスト」において、V.I.P.大賞を受賞したのはスギ薬局(愛知県大府市、杉浦克典代表取締役社長)の豊中庄内店である。店長の髙阪泰亮氏は「今年の2月に異動して、すぐに参加したディスプレイコンテストでV.I.P.大賞を受賞でき、とてもうれしいです。店としては2連覇になるので、最高の引き継ぎができて、ほっとしています」と語ってくれた。
店舗入口横に展開した売場は、特別に製作した木製の陳列枠を採用。商品の陳列数とともに、圧倒的なボリューム感とインパクトを生み出している。
陳列も平面的ではなく、センター部分を前に張り出すことで、変化のあるアイキャッチ効果の高い技法を採用。POPとともに注目を集める売場展開になっている。
その中のトラPOPは、インパクトとともに効果の高さを来店客にイメージしてもらうためのアイデアのひとつである。
KINCHOのコンテスト参加が恒例となっている同店は「お客さまも、今年はどんな売場になるのかと楽しみにされていて、楽しんでいただいています」と髙阪店長。「今年も、この時期がやってきたか」と風物詩になっているという。
約1カ月間の陳列で、売上も好調。顧客にも楽しんで買物をしていただけるコンテストとして定着している。
リアル店舗ならではの施策
豊中庄内店は、市内の住宅地にある。「来店客の中心はシニア層なので、地域に密着した使いやすい店づくりを行っています」と髙阪店長は話す。処方箋の受付から、医薬品や食品などワンストップで買物ができる利便性が魅力である。
その特徴をさらにアップするために、髙阪店長が先頭に立って、元気と笑顔を振りまき、従業員とパートスタッフとともに明るい雰囲気づくりを実践。「お客さまが相談しやすい店であるためには、元気さと明るさが必要」と髙阪店長は語る。
同店は、年配者からの相談などに積極的に対応する“接客カウンセリング”を展開している。さらに、店内に商品がない場合は、在庫確認をし、それでもない場合は近隣のグループ店舗への問い合わせや紹介を行っている。“お客さま中心の対応”を行うことで、顧客との関係を構築しているとのことだ。
スギ薬局の田中克明部長は「人口減少やオーバーストア化、そしてECの伸長などの現状から、リアル店舗としては1人当たりの買い上げ点数を増やす必要があります。そのためには、店頭起点で気づきを与え、もう1品購入していただく施策が大事になっています」と語る。ディスプレイコンテストは、その役割を果たすことができるリアル店舗ならではの重要な施策になっていると話す。
「KINCHOの大阪工場が目の前にあることから、当社の中でもKINCHO商品の売上はとくに高い店舗」(髙阪店長)ということもあり、今後も積極的にコンテストに参加していく考えである。