地元の言葉や話題で需要を喚起 地域密着の寄り添う売場づくり
地域性を取り入れた展開
昨年の秋に実施されたKINCHO防虫剤の「第55回 V.I.P.陳列コンテスト」において、V.I.P.大賞を受賞したのは、㈱スーパーストア(青森県北津軽郡、野宮直仁代表)の金木タウンセンター店である。同店のドラッグ・化粧品・家庭用品・日用品チーフリーダーの成田知伸氏は「20年の殺虫剤VIP(Bコース)に続き、今回の防虫剤で2回目の大賞受賞ですが、毎回、受賞はうれしいと素直に喜んでいます」と語る。
同店の近隣は農家が多いことから、青森のブランド米「青天の霹靂」の新米時期に合わせたテーマを展開。米びつ用の虫よけ&消臭の「お米に虫コナーズ」を陳列することで、興味喚起を促進している。さらに、「そろそろだっきゃ」「お米の防虫剤買わねばまいね!」とPOPに地元の言葉を使用することで、訴求力をアップしている。
同様に、「衣類の防虫剤買わねばまいね! ダニよげができるのがいな」と「ゴンゴン」シリーズや「ダニがいなくなるシート」などのダニ用商品をアピールするPOPを設置。用途に合わせて選べる多彩な商品ラインアップとともに、購買意欲を効果的に高めています。
さらに、「ゴンゴンかってけへ」「そうじしてけへ」と左右のかかし風ディスプレイで、親近感のあるアピールを行っていることで、購入への一押しとなっている。
「地元のテーマや言葉を使用したことで、お客さまの反応もよく、売上もアップしました」(成田チーフリーダー)とのことだ。
接客にこそヒントがある
1969年創業の㈱スーパーストアは、20年以上も前に、アメリカのスーパーストアを手本にした店舗を展開。現在は、同店と昨年の11月にリニューアルした中泊ベル店、鶴田フッドリバーモール店の3店舗を運営。さらに、100円ショップやコンビニエンスストアなどをFC加盟で展開している。
顧客にはシニア層が多いことから、「お客さまの声に耳を傾けて話を聞くことに注力しています。その話は、情報収集になり、お客さまの暮らしにあった商品を提案することができます」と成田チーフリーダー。顧客の立場で、目線を大切にした本当の意味での寄り添った売場ができるという。
同社では、3年ほど前から、コンサルタントの指導を受けるようになった。その効果が出始め、売場やPOPづくりなどの技術が飛躍的に向上している。
地元の消費者に喜ばれる売場づくりを続けることが、コンテストにもつながると考えており、その成果を生かして参加を続けていきたいとのことである。