コーヒーを使ったアレンジメニューの提案で来店客の注目を集める売場づくりに成功
コロナの影響下でアピールできる陳列をめざす
7回目を迎えるキーコーヒーのディスプレイコンテスト。初めて参加した遠鉄ストア笠井店がみごとにボリュームコースの最優秀賞を獲得した。
同店主任の磯部智史氏は、「受賞の知らせにはびっくりしました。今回はコロナ禍で気軽に外出もできない状況にあり、遠鉄ストアが得意としている試食販売や試飲販売ができないなど、難しい条件下でしたので、ひときわうれしいです。スタッフみんながアイデアを出し合い、お客さまにアピールできる売場ができたという手ごたえは感じていました」という。
同店は、古くからの住宅地と新たに開発された住宅が混在するエリア。近隣から幅広い年齢層の来店客が訪れるほか、ショッピングモール内にも多様な店舗が同居するため、広域からの集客も少なくない。遠鉄ストアの中でも最大規模の売場面積を持つ旗艦店舗という位置づけだ。
「日頃からキーコーヒーさんの商品はよく売れているため、今回もリキッドタイプを中心に200ケース以上を発注しましたが、販売についても不安はありませんでした」(磯部氏)
結果として、入口付近の店頭で展開した売場には、多くの来店客が集まり、コロナの影響下にもかかわらず活況を呈した。販売実績も想定以上の数値を記録した。
チェッカー担当などスタッフが協力して取り組む
今回の陳列のポイントになっているのは、独自に制作したコーヒーを使ったアレンジメニューの提案だ。たとえば「コーヒーでお麹フレンチトースト」や「フルーツコールドブリュー ビターオレンジ」など。多様な飲み方やスイーツなどをテーマに「カフェスタイル」と題した提案を行った。
売場では材料や作り方、実際に作ったメニューサンプルなどを陳列し、レシピカードの配布も実施。またスタッフの顔写真入りで、「私がおすすめします」のボードも掲示。商品の特徴やおすすめの理由などを記載してアピールした。試飲販売を行うことが難しい中で、少しでも来店客にアピールする売場づくりを考えた結果だったという.
また商品の陳列については、商品のスカイラインを揃えるため主力のリキッドタイプを中央に、レギュラーコーヒーを両サイドに配置。形状の異なる商品は別什器で展開した。段ボールをカットしたり、ダミーを使用して底上げを行うなど、きちんと商品の顔が見えるような工夫が施されている。
磯部氏は「実際の陳列は私が中心になって行いましたが、アイデアは、チェッカー担当やキッチンスタッフの10人程度のみんなで考え、オリジナルPOPや販促物の制作なども業務の合間を見ながら手分けして行ってもらいました。陳列の過程ではエリア長や店長の協力もありましたし、多くの関係者が連携し、同じ方向を向いて取り組むことができました。受賞はみんなの協力で成し遂げられた結果だと思います」と言う。
同社では今回の参加をきっかけに、次回以降のキーコーヒーのコンテストにも参加していく方針。磯部氏も「今回に続いて最優秀賞をいただけるよう、よりインパクトのある陳列を考えていきたい。もちろん2連覇をめざしたいです」と意欲的だ。