オリジナルの巨大パネルでハロウィンを演出 パスタソースにドレッシングをクロス展開して提案
日頃から見せる陳列を意識して売場づくりに取り組む
今回ボリュームコースの金賞を獲得したウェスタン川端店は、多くのメーカー主催ディスプレイコンテストで受賞実績を持つ常連店。
グロサリー主任の須貝昭洋氏は「かなり多くのコンテストに参加してきて、要領や手順はわかっているのですが、逆にもう技術やアイデアを出し尽くしたというか、これまでやっていない演出を考えるのに苦労しています」という。
キユーピーのコンテストへの参加は店舗としては久しぶりで、今期は提案を受けて参加を決定。春のコンテストはタイミングが合わなかったため、今回秋のパスタソースをテーマとする企画に参加した。
「ハロウィンの時期だったので、ハロウィンと絡めて、パーティーメニューとして訴求することにしました。常にディスプレイコンテストの演出では、何か季節性を絡めたいと思っています。ハロウィンとパスタは、直接イメージがつながるわけではありませんが、キユーピーさんのドレッシングなども展開して、洋風メニューとしての提案を行うことにしました」(須貝氏)
実際の陳列では、「キユーピーでハロウィンパーティー」をテーマに、パスタ&サラダを提案。店舗で独自制作した吊り下げPOPや、「パスタを食べないとイタズラしちゃうぞ」などのキャッチコピーが入った巨大パネルなどで、ハロウィンの雰囲気を盛り上げた。
こうした販促物は、長く同店でPOPなどの制作を担当している担当者が手づくり。須貝氏が、キャッチコピーを考え、テーマやイメージを伝えると、それに合わせたイラストやデザインで仕上げてくれる。「長く販促物を手がけてきた担当者なので、いつもイメージ通り、期待以上のものを制作してくれます」(須貝氏)
売場は店舗中央の催事スペースで大々的に展開。家族連れのお客さまを中心に反応が良く、狙い以上の販促効果にもつながった。
来店目的につながるような楽しさがある売場づくりをめざす
須貝氏はディスプレイコンテストに積極的に取り組む意義について、次のように語っている。
「まずひとつは、商圏内では高齢化や競合激化が進んでおり、その中でもお客さまの来店目的となるような楽しさがある売場づくりを行いたい。その機会として、コンテストを活用したいということです。店舗の差別化にもつながります。とくに当店は売場面積が大きいので、ボリューム感のある売場演出が可能。その利点を活かしたいという狙いもあります。もうひとつは、こうした機会にメーカーさんの担当者と直接コミュニケーションを取り、さまざまな情報交換をしたいということ。メーカーさんはさまざまなマスデータを持っており、店舗はお客さまと商品を直接つなぐ存在です。双方の情報を活かすことで、より効果的なアプローチが可能になるのではないかと考えています」という。
こうした観点から、大陳を行う場合、常に、来店客が思わず足を止めるような、ボリューム感とインパクトのある、注目してもらえる売場づくりを意識している。足を止め、商品を手に取ってもらうことが、第一段階として重要だと考えているからだ。
さらに須貝氏は、商品情報の研究や他店の売場視察にも力を入れている。「大陳を手がけた当初は、単に自分の陳列技術を高めたいという思いが強かったのですが、最近では、商品そのものだけでなく、メーカーさんやお客さまの思いをよく理解した上で、双方に喜んでいただける売場づくりをしたいと思っています」と語ってくれた。