「ワールドサラダフェスティバル」をテーマにさまざまな味わいの世界のドレッシングを訴求
店長手づくりの吊下げPOPなど多様なアイデアで注目度を高める
㈱ウジエスーパーは、宮城県内で32店舗の地域密着型スーパーマーケットを展開する企業。同時に付加価値提案型の売場展開を意識しており、同社店舗はメーカー主催ディスプレイコンテストでの受賞実績も数多い。ウジエスーパー築館店も、コンテストで受賞実績を重ねてきた活気あふれる店舗。
今回の陳列を担当した同店店長の佐々木純一氏は、「毎年かなりの数のコンテストに参加しています。やはり、競合環境が厳しい中でお客さまにご来店いただくためには、売場演出も重要ですので、店頭に変化をつける機会としても、コンテストを重視しています」という。
全国共通の現象として、同店周辺も高齢化、人口減少のトレンドにある。そのため、シニア層の需要に応える売場づくりを重視しているが、一方で若年層にアピールできるMDにも力を入れている。「たとえば、最近では『具だくさんおにぎり』や『スムージー』を導入して好評です」(佐々木店長)。こうしたさまざまな工夫で店舗を盛り上げ、幅広い顧客層の支持を集めている。
キユーピー ドレッシングのコンテスト参加は昨年に続くもので、今回、初めてグランプリ獲得という結果につながった。
佐々木店長は「今回は、“ 世界のサラダをたのしもう!”というテーマがあったので、それに沿った演出を考えました。その結果、世界のさまざまな味のドレッシングを提案する『ワールドサラダフェスティバル』として、売場を展開することにしました」という。
陳列は、店舗入口付近の目立つ催事スペースで展開。高い位置から吊下げるPOPを自ら制作し、世界のサラダをアピールした。
口にしておいしさに驚いた新商品をメインとして提案
今回陳列したキユーピー ドレッシングのほとんどは定番品としてふだんから売れている商品だった。しかし、今年春発売された「キユーピー ペイザンヌサラダ ドレッシング」については、これまであまり動きが良くなかったという。
佐々木店長は、「私自身も食べたことがなかったのですが、流通グループの商談会で口にする機会があり、おいしさに驚きました。これは味を知ってもらえれば売れる、と考えたので、今回の陳列でもメイン商品としてアピールしました」という。
その結果、陳列時期のドレッシングの売上げは150%程度に急伸。「こうして新しい商品に気づいていただく、という機会としても、コンテスト参加の意義は大きいと思います」(佐々木店長)
このほか、陳列の中央にはキユーピー人形とタワー型什器を設置。モニターディスプレイでCM動画を放映するなど、目立つ演出を行った。
同時に、下段にはヤサイな仲間たちが「手をつないで世界旅行! 」をアピールするビジュアル表現を取り入れた。これには、複雑な国際問題がある中で、少しでも世界が平和で仲良く過ごせるように、という店長の思いが込められている。
こうしたさまざまなアイデアをほどこした結果、売場への注目度も高く、複数の種類のドレッシングを同時に購入する家族連れ客も目に付いた。
佐々木店長は「商品の種類が多いので、選びながら購入するという、買物の楽しさをご提供できたのではないかと思います」と語る。今後も積極的に、コンテストの機会を生かしていきたいという考えだ。