初めて本格的に挑戦するからこそこだわったオリジナリティーの魅力
自店らしさの表現を追求
今年の夏に実施された伊藤ハム「2021年 ディスプレイコンテスト」において、The GRAND アルトバイエルンコースのグランプリを受賞したのは、㈱ハマヤ(高知県高岡郡、濵﨑隆代表取締役社長)のサンシャインしまんとハマヤ店である。精肉チーフの岡田祥氏は「今の体制になってから、ここまで大々的にコンテストに参加したのは初めてでした。精肉チームだけでなく、部門の垣根を超えたサポートや伊藤ハムの営業担当さんの協力があっての受賞だと思います。とても光栄で、うれしい限りです」と語ってくれた。
コロナ禍での展開であったこともあり、来店客が買物を楽しめる売場づくりを行いたいという思いから、他店とは違う「当店ならこうする、こうしたい」を具現化する演出や訴求を実施。「美味しいに決まっちゅう」などの高知の方言を採用したPOPをはじめ、手書きのオリジナルPOPを多数使用。レシピ紹介や「The GRAND アルトバイエルン」の72時間熟成のこだわりの旨味の訴求など、同店のスタッフの思いが込められたアピールが、まさにオリジナリティーの結晶となっている。
「初めての試みだったので、お客さまの反応が心配でしたが、売場の前で足を止めていただけたお客さまが多かったです」と岡田チーフ。売上も伸ばすことができたということだった。
四万十町のよろずマーケット
最後の清流といわれる四万十川の中流域に位置する四万十町は、中山間地域であり、高齢化や人口減少が進んでいる。そこに、25年ほど前にスーパーマーケットの営業を開始したのが、㈱ハマヤである。時代とともに営業業態を変化させながら、現在は「四万十町のよろずマーケット」として、サンシャインしまんとハマヤ店を展開している。
食品・衣料品・住生活用品がワンストップで購入できる店であり、食品売場には、EDLP商品からこだわり商品、オリジナルの手づくり商品と幅広く地域のニーズに応える商品を取り揃えている。
また、同社は「私たちはお客さまに元気になっていただくことが仕事です」をモットーに地産地消を推進しているのだ。
さらに、インターネットによるECサイトやネットスーパーで、全国に発信する地産外商にも積極的に取り組んでいる。地域の一次産業や製造業の活性化につながる事業として、地元の生産者の協力を得ながら実施していることから評価が高い。
伊藤ハム商品は、人気の商品の1つ。精肉は、青果や鮮魚のように、これという旬がないこともあり、売れ筋や催事などを加味して、常に商品提案や売場づくりを考えているのが現状である。「今回のコンテスト参加によって、新しい売場展開の方向性が見えてきたように思います」と岡田チーフ。
続けて「売場に変化をもたらし、お客さまに喜んでいただけるので、次回もコンテストに挑戦したい」と語ってくれた。