商品の再認識と店内の演出という2つの効果によって活性化を促進
商品アピールのイベント
売場づくりを担当したひとりである主任の今角圭佑氏
昨年の秋に開催された白鶴の「2018年秋 店頭陳列・演出コンクール」のAコースにおいて、グランプリを受賞したのは(株)横山酒販(大分県中津市、横山武由代表取締役社長)の酒スタジアムヨコヤマ三毛門店である。主任の今角圭佑氏は「白鶴さんのグランプリは、当店としては初。やっと受賞できて、とてもうれしいです」と笑顔で語ってくれた。
催事スペースで展開された売場は、迫力のひな壇型の陳列。売場づくりを担当した主任の桑原圭子氏は「高さとともに奥行きが出せる陳列で、ボリューム感を打ち出しました」と話す。訴求テーマは、「売上No.1ブランド『白鶴 まる』」とし、「時をこえ 親しみの心をおくる」という白鶴の企業スローガンもPOPに採用。陳列にも、商品パッケージのカラーリングを活用して「No.1」の文字を浮き上がらせた。多くの消費者に愛飲されている商品であることをアピールするアイデアが盛り込まれている。
「店頭陳列・演出コンクールは、商品をアピールするお祭り的なイベント」と考えている桑原主任。商品の良さや特長をネットやリリース資料から探してアピールすることを基本に売場づくりに取り組んでいる。「同時に、店内の活気が出るようなディスプレイを常にめざして取り組んでいます」と語ってくれた。
酒専門店こそのサービス
食品スーパーマーケット感覚の品揃えで地元の消費者に支持される酒スタジアムヨコヤマ三毛門店
(株)横山酒販は、大分県北および豊前エリアでの業務用卸と、酒スタジアムヨコヤマを大分県で6店舗、福岡県豊前市に1店舗を展開する酒の専門店グループである。その中で、酒スタジアムヨコヤマ三毛門店は、酒専門店というだけではなく、生鮮食品を取り揃える食品スーパーマーケット感覚の店舗として運営されている。酒のつまみだけではなく、家庭の食卓にも対応している。
酒専門店として、品揃えの充実はもちろん、酒類選びのアドバイスなどの接客サービスを充実させている。さらに、「お酒は、贈答品でもあり、ラッピングなどのサービスは得意分野」(今角主任)ということから、父の日や誕生日の贈物としてオリジナリティー豊かにつくりあげる。包む技術や手書き文字のバリエーションの組み合わせで「お父さん、ありがとう」などの気持ちを大切にしたラッピングを行っている。
毎年、白鶴の春と秋の店頭陳列・演出コンクールに参加している同店。桑原主任は「売場づくりを工夫することで、店内のイメージが変わり、季節感や活気を生み出せるメリットが、コンクールにはあります」と話す。今角主任は「コンクールは、お客さまとメーカーをつなぐ役割を担っているとの考えから、いつも全力で取り組んでいます」と語る。商品を再確認してもらうことで、ファンを増やすことと、店舗を活性化できるメリットがあることから、今後も積極的に挑戦していきたいと二人とも語ってくれた。