来店客すべてに「まる」をアピールできる大迫力の陳列
日本酒「まる」への興味喚起
昨年の冬に実施された白鶴酒造の「2022年冬 ディスプレイコンテスト」において、Aコースのグランプリを受賞したのは㈲油甚(大阪府貝塚市、酉井宏平代表取締役社長)の油甚泉大津店である。店長の中前裕介氏は「2019年秋のコンテストでグランプリをいただいて以来の受賞です。再び受賞することができて光栄です。ありがとうございます」と語ってくれた。
入口奥の来店客がいちばん通過する催事スペースで展開された売場は、圧倒的なボリューム感のある商品陳列で構成されている。中前店長は「期間限定商品の『白鶴 まるしぼりたて』をしっかりアピールすることで興味喚起を図れる売場にしました」と話す。さらに人気の「白鶴 まる」を中心に、「白鶴 まる辛口」や「白鶴 糖質ゼロ」「白鶴 香る純米」など、好みで選べる多彩なラインアップをすることで、より多くの来店客の目にとまる売場になっている。
「日本酒ファンはもちろん、興味を持っていただくことでトライアル購入につながるきっかけとなる売場をつくりました」と中前店長。
中央のラウンド型とひな壇型を組み合わせた陳列は、インパクトがあり、視認性を高めている。来店客から「すごい売場だね」と声をかけられるほどであり、白鶴商品を手に取っていただける機会づくりに役立つ売場になったとのことだ。
利便性の高い酒類専門店
㈲油甚は、南大阪で15店舗の酒類専門店を展開している。酒類以外の飲料をはじめ、菓子やおつまみなど食品の販売比率も高くなっている。「お酒と食品をワンストップショッピングできることで、お客さまにとって利便性の高い店として利用していただいています」と中前店長は話す。
さらに、同社では地域特性を反映した品揃えや売場づくりを推奨しており、店長の責任において自由度が認められている。「地域のお客さまのニーズに合わせた品揃えも重要ですが、なによりも商品が見やすく、買いやすい売場づくりを重視しています」と中前店長。自身がスーパーマーケット出身ということもあり、そこがこだわりのポイントになっているという。
油甚泉大津店は、国道に面しているため、自動車での来店が多く、ケース買いをコンセプトにしている。ジュースやお茶などの飲料もケース買いされるという。
また、近隣のドラッグストアとは、酒類専門店ということで棲み分けはできている。しかし、顧客の確保や開拓には、売場のマンネリ化を防ぐ、活性化が必要である。その対策の1つになるということで、ディスプレイコンテストの参加に、同社社長が積極的だという。その後押しもあり、さまざまなディスプレイコンテストに参加。白鶴のグランプリをはじめ、他のコンテストでも上位入賞を果たしている。
「白鶴は人気ブランドであり、『まる』は売れ筋商品ということもあり、春のディスプレイコンテストへの参加を前向きに検討しています」と中前店長は語ってくれた。