コンテストに参加することで自分と会社の成長につなげていく
商品の思いが伝わる売場
写真左から、店長の祐田邦彦氏と月桂冠(株) 近畿営業部 近畿第3支店 セールスリーダーの永井裕大氏
今年の春に開催された「月桂冠 春の大陳コンテスト」において、大陳賞を受賞したのは(株)ボトルワールドOK(奈良県奈良市、桶谷晃弘代表取締役社長)の五條店である。売場づくりを担当した店長の祐田邦彦氏は「商品の思いが伝わる売場づくりをモットーにしており、その取り組みが認められて、受賞できたことは、光栄です」と語ってくれた。
五條店の顧客は中高年が多く、購入ブランドを決めている指名買いがほとんどである。暮らしの中で、いろいろな日本酒を楽しんでもらいたいとの考えから、商品や味わいを知ってもらう、きっかけづくりとしてコンテストに取り組んでいる同店。そのために、レジそばの目立つ場所で展開し、ボリューム感のある陳列を行った。さらに、より視認率をアップさせるために、床面にもPOPを格子柄にレイアウトするなど、徹底的に目立つ売場づくりを実施した。
POPはメーカー提供ツールを活用しながら、オリジナルにこだわっている。「私がおすすめします!」というPOPは、スタッフの顔写真とともに、商品を推奨するコピーで構成されている。しかも、手書きPOPである。
来店客に商品を知ってもらい、飲んでもらいたいという思いが伝わる売場となっている。
レベルアップをめざして
酒の専門店と食品スーパーが融合したボトルワールドOK 五條店
(株)ボトルワールドOKは、奈良県と大阪府、兵庫県で酒の大型専門店および酒の専門店と食品スーパーを融合した店舗を31店舗展開している。各店とも、チラシを打たないことから、店内プロモーションに注力している。そこで、企業研修のひとつとして売場づくりやPOP制作の研修が実施されている。店内プロモーション強化を目的にしており、その成果は、売上アップをはじめ、メーカー実施の大陳コンテストにもあらわれているという。
祐田店長は「売場づくりに取り組んでいる熱量が伝わることを重視しています」と話す。そのために、手書きなどのオリジナルにこだわっている。「お客さまや店のことを知っているのは自分たちなので、他店の真似やメーカーの売場展開例のようには絶対にしません。あくまでも自分たちで考えて、自分たちのお客さまに伝わる訴求を実施しています。だから、手間と時間はかかりますが、それが熱量となって、来店者に届く売場になっていると考えています」と祐田店長は熱く語ってくれた。
今回のコンテストでは、月桂冠「つき」や「糖質ゼロ」なども売上を伸ばすことができた。思いが伝わる売場となった結果だ。
「コンテストの参加は、自分たちの実力を試せるバロメーターであり、受賞することで、自分たちの手法に確信が持てます」と語る祐田店長。参加することで自分たちが成長でき、販促という面で会社も成長できるのが大陳コンテストと考えている同店の挑戦は、熱い思いとともに、まだまだ続くということであった。