病害虫対策への関心が高いエリア特性にマッチする商品として展開
観光客や外国人も多いリゾート立地のホームセンター
今期のフマキラー「豊かなカダンライフ ディスプレイコンテスト」で、見事にグランプリを獲得したのはメイクマン美浜店。沖縄県北谷町のビーチリゾート沿いに広がるアミューズメント・商業エリア「美浜アメリカンビレッジ」内に立地するホームセンターだ。そのため来店客の中には観光客や付近の米軍基地関係者も多いなど、独特の顧客層を持っている。とくに基地勤務のアメリカ人来店客は、ガーデニング用品への需要が高いため、英語ができるスタッフが常駐。その他のスタッフもたどたどしくではあるが、何とか対応しているという。
同店で今回の陳列を担当したのは、園芸担当の中村陽子氏。5月中旬頃から夏場にかけて、病害虫対策のニーズが高まるため、毎年、「カダン」製品の大陳は行っていたが、今年提案を受けて、初めてコンテストに応募することになったという。
中村氏は、「気候のせいか、沖縄では植物の病害虫に悩むお客さまが多く、日頃から対策商品には力を入れています。今回は、あらためてコンテスト参加というかたちになりましたが、基本的にはお客さまが選びやすく、商品を手に取りやすい売場をつくるということを意識しました。いきなりグランプリをいただけるとは期待していませんでしたので、店長や一緒に作業したスタッフ一同、フマキラーさんの担当者さまも大変喜んでいます」と語る。
ピラミッド状のひな壇陳列に商品を取りやすく選びやすく配置
設置した場所は出入口入ってすぐのグリーンコーナー。来店客の目に付きやすいスペースで、目立つ売場を展開し、顧客へのアピールに大成功した。
中村氏は、「例年この時期に、それなりにカダンの大きな売場をつくってきたので、今年だけ販売実績が上がったということはありませんが、やはり足を止めたり、手に取ってみたりするお客さまが多く、反応はよかったです」と、大陳の効果を実感しているという。
実際の陳列では、通常植物を陳列する什器を土台に、段ボールなどで高さや形状を調整したピラミッド型の陳列台を使用。これにオリジナルの腰巻きをあしらい、フマキラーが提供した販促物などを駆使して、病害虫対策に困っている層に向けた情報訴求を展開した。
「病害虫対策」を訴求する腰巻きは、本部の専門部署に要望してプリントしてもらい、機能や効能を記載したプライスPOPは中村氏が制作した。陳列全体を、ほぼ1日で仕上げたという。
今回、同店の園芸部門としては初めてのディスプレイコンテスト参加だったが、中村氏はその経験がさまざまな刺激になっているという。
「病害虫が増えるシーズンに向けて、いつもお客さまの困り事やニーズに応じた、適切なアドバイスや提案ができるようにしたいと考えています。当店はメイクマン店舗の中では小型店になりますが、その中でも陳列によって、何をどのように伝えるかをあらためて考えたことが、今後の接客に向けた参考にもなると思います」(中村氏)。
さらに中村氏は、来年もぜひ参加して、グランプリをめざしたい、と意欲を語ってくれた。