カントリーマアム40周年にふさわしい祝福に満ちあふれたディスプレイ!
自由で楽しい雰囲気の中生まれた大迫力の「お誕生日会」
世代を問わず幅広い層から愛される、不二家のロングセラークッキー・カントリーマアム。今年、2024年は発売から40年にあたる。その周年を記念した「2024 40thカントリーマアム 大陳コンテスト」が開催された。映えあるグランプリに選ばれたのは、福島県喜多方市のスーパー、生活協同組合コープあいづ ひがし店だ。
40周年にちなんだ、誕生日ケーキをモチーフにした販促物を至る所に使ったメルヘンなディスプレイが目を惹く。元々の催事コーナーの島だけではなく、投げ込み什器の活用や、真ん中を高くすることで山のように三角形をつくった「トライアングル陳列」を採用することによって、購買者に迫力感を持たせることに成功した。
さらに、天井から吊り上げられた販促物の腰巻もポイントの一つだという。「商品同士を重ねることができるお菓子は、うまく空間を生かすことができます。ですが、上に積み上げられた商品は、お客様の視線を自然と上に誘導してしまいます。そのときに、上に何もないと寂しいじゃないですか」と菓子担当の井上氏は語る。
このようなディスプレイが生まれる背景には、楽しくディスプレイづくりに取り組むことができる環境があるということにも注目したい。「つくる側が楽しくないと当然、購買者へ伝えたい商品の魅力や売場が醸すワクワク感は生まれてこない」と語る店長の遠藤氏。スタッフがアイデアを持ち寄り、実験できるその環境は、遠藤氏のその信念に裏打ちされたものだ。「売場づくりは、もう自由に遊んでいただいていい、というのが本音です。商品の魅力や愛を伝えるためには、好きなようにやってもらって構いません!」(遠藤氏)
地元の組合員と観光客が入り交じる喜多方の「顔」としての生協
福島県西部、会津地方の組合員の出資により運営されているコープあいづ。しかしひがし店は一般に開かれたディスカウントストア形態を採用している。看板には「COOP BESTA」と独自のブランドを掲げ、よりフランクな生協としてアピールしている。
喜多方市の中心部に位置するひがし店。その立地から、地域の人々だけではなく、蔵が立ち並ぶ風光明媚な市街や喜多方ラーメンを求めに訪れた観光客も多く来店するという。そのため、たまり煎餅などの喜多方銘菓や会津の地酒、家庭で手軽につくれる喜多方ラーメンのセットなどといった、お土産の取り扱いも充実している。普段使いの地元の方たちと、喜多方を楽しみに来られる観光客がクロスするひがし店。グランプリを受賞した今回のディスプレイは、生協の枠にとらわれず、あらゆるお客さんに楽しんでもらえるために努力していく姿勢を象徴したものに見えた。