夏場に菓子の売上拡大を図る食べ方提案をブラッシュアップ!
試食NGでのアイデア勝負
今夏に実施された不二家の「2023 サマーフェスティバル 大陳コンテスト」において、店舗賞のグランプリを受賞したのは、㈱京成ストア(千葉県市川市、東原光陽代表取締役社長)のリブレ京成LaLaテラス南千住店。店長代行兼食品主任の石墨基礼氏は「参加するならば、グランプリを目指そうと挑戦しましたが、本当に受賞できるとは思っていなかったので、格別です。光栄なことで、とにかくうれしいです」と喜びを語ってくれた。
店内で最も目立つスペースで展開された売場は、夏シーズンにおいしく菓子を食べるための提案をわかりやすく訴求することをメーンのテーマとしている。
「普段から売れている『カントリーマアムチョコまみれ』と『ホームパイチョコだらけ』は、チョコレート菓子なので夏には売上は落ちる傾向にありますが、夏の食べ方提案によって、夏でも売れる商品になっています」と石墨氏。その提案である「冷やす・凍らす」を徹底してアピールした売場づくりが行われた。
「冷やしカントリーマアム」というように各商品名の前に「冷やし」と記載したメニューPOPを採用。さらに、冷蔵庫の模型を配置し、商品を陳列することで、「冷やす・凍らす」という食べ方をわかりやすく訴求している。
コロナ以降の試食NGの対策として、提案型のアイデアのある売場づくりで売上をアップすることができたという。
活性化につなげる売場重視
㈱京成ストアは「味わい、いい暮し。」をスローガンに、東京と千葉に20店舗のスーパーマーケット(SM)をはじめ、ドラッグストアなどを展開している。
リブレ京成LaLaテラス南千住店は、数多くの専門店からなるショッピングセンター「LaLaテラス南千住」内にあるSMである。「大規模な再開発が進められた南千住地区の立地のため、若いファミリー層が多く、弊社のなかでも売上は上位の店舗です」と店長の舟木毅治氏は話す。
子どもと一緒に買物に来るケースが多いことから、菓子は売上が期待できるカテゴリーとなっている。そのため、売場が目立ち、立ち寄ってみようと瞬間的に思ってもらえるような売場づくりが重要である。
インパクトのある陳列や子どもが興味を持って寄って来てくれる演出がポイントになると語る石墨氏は「お子さまが親御さんを連れて来るということから、お子さまにアピールできる要素は必須です」と話す。今回は、ペコちゃんや商品に採用されている人気キャラクターをアイキャッチャーとして活用することで、子どもたちにも受ける売場となっている。
「やはり、売りの現場である売場を大切にしています」と話す石墨氏。「不二家の担当営業さんは、店舗を訪問し、情報提供や売場のフォローなどをしっかりと行ってくれます。一緒になって、売上アップに取り組んでいただけるので、とてもありがたいです」とのことだ。
売場を大切にしてくれる担当営業者とともに、次回もグランプリを目指したいと考えているという。