企画や構成にこだわること4週間 諦めない売場づくりでグランプリ
オリジナリティーを重視
今年の夏に実施された「2022 不二家創業111周年大陳コンテスト」の店舗賞においてグランプリを受賞したのは㈱豊月(北海道芦別市、豊岡憲治代表取締役社長)のフードD365恵庭店である。店長の細川貴史氏は「優秀賞を受賞できればと参加しましたが、結果はなんとグランプリ。喜びよりも驚きのほうが大きい受賞です」と語ってくれた。
当初は、おいしく楽しいひとときを過ごせる夏のカフェを演出テーマに、陳列や販促物の作成が進められていた。しかし、しっくりこない。ここから試行錯誤が重ねられていった。
最終的に、大陳コンテストのテーマである「お菓子と一緒にお出かけしよう!」と「創業111周年」から、「不二家創業111周年記念」の特別機関車で、不二家商品をたくさん持ってお出かけという演出の売場が誕生した。
注目を集める機関車の販促物とともに、視認効果をアップしたのが、天井から吊り下げられたタペストリーだ。「海」「山」「花火大会」と夏の三大シーンの3種類が、購買意欲をさらに高めた。
売場の構想から、企画変更・修正を重ねること4週間。「こだわりの売場づくりによって、グランプリ受賞だけでなく、楽しい買物とおいしいひとときを提案できる不二家商品を紹介でき、お客さまに喜ばれたことがうれしい」と細川店長。
売上も同時期の前年対比約160%といううれしい結果になった。
商品力と担当者の熱意
㈱豊月は、北海道で12店舗の食品スーパーを展開。以前は低価格を基本としていたが、現在は「クオリティ&ディスカウント(Q&D)」を掲げ、品質へのこだわりとロープライスの両立で、消費者の生活を応援している。
フードD365恵庭店は、札幌市と新千歳空港のほぼ中間地点となる恵庭市にある。札幌市につながる主要道路の一つである恵庭バイパスに面していることから、商圏は広範囲になっている。
また、隣接する北広島市にプロ野球球団の球場施設が来年オープンすることから、さらに注目が集まっていることもあり、道内でも開発が進み、人口が増加しているエリアとなっている。
顧客には学生やファミリー層など若い世代も多いことから、幅広い世代に受け入れられる品揃えに注力。さらに、陳列方法やPOPを魅力的にするなど、楽しく明るい店づくりを展開している。
「不二家さんの商品は、おいしさとともに、パッケージの華やかさが魅力的。多くのお客さまに支持されていることもあり、『楽しく、明るい店づくり』に欠かせません」と細川店長。
加えて、「不二家の営業担当である北海道支店の加藤勝代さんの多岐に渡るサポートには、感謝です」と続けて語る。
毎週のように足繁く店舗へ訪問し、売場づくりの情報提供やサポートをしてくれる担当営業の熱意に応えるために、大陳コンテストに参加。最高の結果に結びつけることができ、「加藤さんに、少しはお返しができたかな」と細川店長は笑顔で語ってくれた。