提案力のある単品量販戦略の機会としてディスプレイコンテストを活用
売場展開後の販売実績は2~3倍と急速に伸長
今回のフジッコのディスプレイコンテストは、豆を使用しているフジッコの商品全般を対象に、毎日「豆」を取り入れた、健康的で楽しい食生活を提案していこうというのがテーマ。ここでボリュームコース グランプリを獲得したのがユニー㈱ アピタ稲沢店だ。
同店は、尾張地方で古くから信仰を集めてきた「尾張大国霊神社(国府宮)」に近く、古い町並みが残る一方、若いファミリー世帯も居住するエリアに立地。同店店長の北村善則氏は、「当店は5㎞程度の広域商圏からの集客を視野に入れています。そのため店の方針として、お客さまの購買決定に対して、店側の提案や仕掛けが影響を与えられるような、インパクトのある売場づくりをめざしています。その一環として重視しているのが単品量販的なアプローチで、ディスプレイコンテストに参加することは、そうした機会のひとつとして、大変意義があります。今回、フジッコさんには企画を提案していただき、いろいろと手伝っていただきましたので、大変感謝しております。とくに日配カテゴリーは、比較的商品の回転が早く、リピート効果も早めに出ることが多いので、大変ありがたい機会でした」と語る。
今回の販売実績も非常に好調。陳列当初の週間販売実績は、前週比で、2倍程度にのぼっており、大陳期間全般の平均では160%程度の伸びを記録した。SKU別に見ると、販売数量が3倍程度伸びた商品もあったという。
商品パッケージの正面を視線に向ける陳列を意識
陳列を担当したのは、当時同店チーフで、現在は木曽川店に異動した伊藤聡氏。「参加するからには、大きくインパクトのある売場を作ろうと考えました。そこで、まずどっしりした土台を作った上で、大量の商品を陳列し、販促物や風船などで目立つ売場をめざしました。日頃から商品パッケージの正面がお客さまから見えるように陳列することを意識しています。店の提案としての「Everyday Beans!」が、より伝わりやすいように工夫しました」(伊藤氏)
伊藤氏は、機能性を訴求する商品は日頃から関心が高いなかで、同店の幅広い顧客層のなかでも、高齢者層は、健康面だけでなく、売場で見て、ふと「黒豆を食べたい」と思ってしまうような嗜好性の面でも注目を集めたのではないかという。
その他の商品では「ひじきと豆の7品目のサラダ」は、販売実績もよく、早くからリピートと見られる動きも出てきた。伊藤氏は「大陳訴求した結果として、今後の定番売場での動きが底上げされることも期待できそうです」と話す。
北村店長は「今回は主要通路に面した売場でお客さまの目に入りやすい、いわば一等地で展開したことも効果につながったと思います。また参加することのメリットは販売実績だけではなく、コンテストでは、担当者が発注からディスプレイまでよく考えることになりますので、担当者にとってもいい経験になり、スキルアップにつながると考えています。今後もぜひ同様の機会を提案していただき、積極的に参加していきたいと考えています」と語ってくれた。