受賞店の声生鮮

米国食肉輸出連合会(USMEF) アメリカン・ビーフ ディスプレイコンテスト 店舗コースグランプリ ㈱コモディイイダ 亀戸店


主催:米国食肉輸出連合会

アメリカン・ビーフへの熱い思いを売場で表現。やり方次第で平日でも高単価の商品が売れることを実感

生産者の思いを売場で表現

㈱コモディイイダ 亀戸店

アメリカン・ビーフを活用して開発した焼き肉商材。価格やバリエーションも豊富に取りそろえた。

今年1月1日から31日まで実施された「アメリカン・ビーフディスプレイコンテスト」において、店舗コースグランプリを受賞した㈱コモディイイダ亀戸店。同社商品部精肉チームリーダーの大塩隆一氏は「ふだんから生産者やUSMEF様には大変お世話になっているので、日ごろの思いを売場で表現してみたいと思いました」と語る。

今回受賞した亀戸店は、同社のなかでは中くらいの売上規模にあたる。駅から10分くらいの立地で、上にはスポーツジムが入居している。客層は幅広く、朝は小さい子供のいる主婦や高齢者、夕方にはジム帰りの会社員や若い女性など、時間帯によって目まぐるしく入れ変わるのが特長だ。また、同店は同社の中でも比較的売場面積が広く、飾り付けを要する派手な売場もつくりやすい。加えて精肉売場は入り口から正面奥にあたり、目立ちやすくディスプレイに適していることも特長となっている。

同社では、グロサリーでの陳列コンテストの経験はあるが精肉でのコンテストはあまりないという。ではなぜ今回参加しようと思ったのか。大塩氏は、ふだんからアメリカに視察に行ったり、アメリカから生産者団体の視察を受け入れたりと、相互に交流を深めてきた。それだけにアメリカン・ビーフへの思い入れは強く、今回の機会は「生産者の顔や景色が思い浮かぶ。それを売場でいかに表現できるかに挑戦してみたかった」と話す。

同社の輸入牛の中心はアメリカ産で、ステーキや焼き肉商材など85%を占める。残りは豪州産でモモなどの赤身肉が中心だ。アメリカン・ビーフの良さに関して、大塩氏は「トウモロコシを主体とした肥育で味もよく、リーズナブル。ふだん食として家族向けに提案できるところ」という。今回のコンテストでは、デムコタビーフというサウスダコタ州のアンガス牛を使用。味が良く肉質もしっかりしているのが特長で、売場では実施に視察した際に撮影したCEOや牧場の写真をPOPとして使用した。

固定観念を覆す大胆な平日の焼肉訴求

㈱コモディイイダ 亀戸店

写真左から、株式会社コモディイイダ商品部精肉チームリーダー大塩隆一氏、亀戸店精肉部チーフ中村哲也氏

今回のアメリカン・ビーフの売場構成比は焼き肉6割、ステーキ2割、その他切り落としなどが2割となっている。陳列を担当した同店精肉部チーフの中村哲也氏は「外食需要の取り込みもあり焼き肉の構成比を高くしている」と話す。実際同社では、昨年、一昨年とステーキを中心に牛肉売場を構成していたのに対し、今年は焼き肉をメーンに訴求している。とくに食べ放題の焼き肉屋の客層を意識した品ぞろえで、家族4人で満足できる1980円のセットやミスジのセット、牛タンなど、商品開発にも余念がない。「通常平日は切り落としが回転していますが、実施日は水曜日にもかかわらず1000円単価の焼き肉商材がどんどん売れていきました。これまで固定観念にとらわれすぎており、新しい発見ができました」(中村氏)。

さらに、料理家電が普及したことでお客が料理メニューをよく知っていることを意識して、ブロック肉やポンドステーキなども揃え、USMEFが提案しているアメリカン・ビーフを使用したハンバーガーメニューの訴求にも挑戦。イングリッシュマフィンを関連販売し、USMEF提供のレシピをそろえて3尺で展開した。「ブロック肉からポンドステーキ、焼き肉、切り落とし、ひき肉にいたるまでアメリカン・ビーフの魅力を余すことなく伝えることを意識しました」と大塩氏は話す。

今後に関して、両氏ともチャンスがあればぜひ参加していきたいという。亀戸店以外でも東川口店など郊外の大型店では陳列のチャンスは十分にあるとみている。大塩氏は「グランプリをいただいて同店や他店のメンバーにも非常に良い刺激になりました。今後もこういった取り組みは強化していきたいと思っています」と語ってくれた。

㈱コモディイイダ 亀戸店

入口から正面奥の牛肉売場を最大限に活用して、焼き肉、ステーキ、ブロック肉などアメリカン・ビーフの魅力を余すことなく表現。USMEF支給のレシピやツール類を最大限に活用した。さらに視察の際に撮影した生産者の顔や牧場の風景などもPOPとして使用。