株式会社ライフスケープマーケティング トータルサービス部 倉田悠
1.家庭内食卓における「シナモン」の出現が増加
最近メディアなどで、「シナモン」にシミの改善や薄毛の予防、ダイエットなどの、健康・美容効果が期待できると紹介され話題となっている。食MAP®で2019年7月8日週時点における「シナモン」の家庭内食卓出現を見ると、2018年12月以降から大きく増加しており、注目食材のひとつになりそうだ。<図表①>
<図表①> 「乾燥シナモン」TI値(前年比較)
分析期間:2019/7/8週時点 出典:食MAP® 食卓機会:1日計 TI値:1000食卓あたりの出現回数 モニタ募集時年齢64歳以下
2. 「シナモン」はコーヒーやシリアル、豆乳などへの使用が増加
「シナモン」の使い方をみると、コーヒー類やシリアル類への使用が増加しているほか、豆乳やりんごなど新たなメニューへの使用も出てきている。一方で、定番のヨーグルトやパン類、紅茶などへの使用は減少しており、使い方の変化を読み取ることできる。<図表②>
また、「シナモン」の使用メニューの種類数も52種類(2014/7/1~2015/6/30)から69種類(2018/7/1~2019/6/30)と拡大傾向であることがわかっており、積極的なメニュー提案がチャンスとなる。<図表③>
<図表②>「乾燥シナモン」の使用メニュー割合
<図表③>「乾燥シナモン」の使用メニュー種類数
分析期間:2014/7/1~2015/6/30、2018/7/1~2019/6/30 出典:食MAP® 食卓機会:1日計 TI値:1000食卓あたりの出現回数 モニタ募集時年齢64歳以下
3. シナモンの飲食者は40~50代・健康志向
家庭内における「シナモン」の飲食者をみると、40~50代女性や50代男性であることがわかり、アンチエイジング効果への期待などが推測できる。また、飲食者は女性だけではなく50代男性の出現が高い点も興味深い。<図表④>
「乾燥シナモン」の出現を、食生活意識タイプ別にみても特徴があり、普段から健康を意識した食生活を心掛ける「健康志向モニタ」の出現が高いことが読み取れる。そのほかにも、「面倒回避モニタ」の出現が高いことから、簡便訴求もキーワードとなりそうだ。<図表⑤>
<図表④>「乾燥シナモン」の飲食者性・年代別TI値
分析期間:2018/7/1~2019/6/30 出典:食MAP® 食卓機会:1日計 TI値:1000食卓あたりの出現回数 モニタ募集時年齢64歳以下
<図表⑤>「乾燥シナモン」の食生活意識別TI値
分析期間:2018/7/1~2019/6/30 出典:食MAP® 食卓機会:1日計 モニタ募集時年齢64歳以下
これらの傾向から、出現を伸ばしている家庭内の「シナモン」について、ターゲットや関連メニューが明らかになった。食MAPデータを活用し、トレンド食材の食卓出現実態を把握することで、より効果的な施策立案が実現できるのではないだろうか。
本稿内データは㈱ライフスケープマーケティングが提供する以下ツールを用いて算出しています。
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