コンテストテーマを基本としながら独自性のある発想で売場づくり!
家飲み応援の売場づくり!
写真右から、一ツ木店 主任の五島洋平氏と、眞露(株) 関西支社 中部支店 前川祐介氏
今年の夏に開催されたJINRO「2018夏 ディスプレイコンテスト」の店舗コースにおいて、グランプリを受賞したのは(株)すぎた(愛知県岡崎市、杉田至代表取締役)の一ツ木店。売場づくりを担当した主任の五島洋平氏は「2年連続のグランプリ受賞は、驚きでもあり、喜びも格別です」と語る。
今回のコンテストテーマは「夏だ! サワー祭りだ!」。そこで、祭り気分を演出する要素を取り入れながら、「♪世界的ブランド韓国焼酎 JINRO 自分流の飲み方を楽しもう」と手づくりのアーチで訴求し、家飲み提案の売場をつくった。
「最近は、RTD(Ready To Drink)商品が売れていることから、『JINRO DRY SPLASH(グレープフルーツ)』も陳列しました」と五島主任。そのまま飲める手軽さを求める顧客と、トライアル的に購入し、気に入ればリピート購入が期待できるという顧客開拓の二方向への対応である。
また、「JINROのオススメ飲み方」というオリジナルPOPで、カクテルレシピをアピール。同店は、コンテストや商品のテーマおよびコンセプトにそって訴求することを基本にしながらも、独自性につながるアイデアを加えることで、来店客にアピールできる売場づくりを常に行っている。
専門店としての提案型売場
地域の消費者にとって、「豊かな選択肢」と「欲しいものがある」店として、顧客満足度を高めている一ツ木店
130年以上の歴史(創業明治15年)がある(株)すぎた。酒販店としては売場面積日本一の岡崎店をはじめ、愛知県内に24店舗を展開しており、現在では、PBを含めて10000種類以上の酒類を扱っている。さらに、多くの社員が、利き酒師やソムリエの資格を取得するなど、消費者のさまざまなニーズに応えることで、顧客満足度を高める取り組みを行っている。
一ツ木店は、名鉄名古屋本線「一ツ木駅」に近いことから、仕事帰りの単身者が立ち寄って、酒と夕食のおかずやつまみを購入する来店客が多いこともあり、食品やチルドの品揃えを強化してきた。最近は、RTD商品の売上が伸びていることから、帰宅後にすぐに飲めるように冷えている缶飲料商品を増やしている。そして、つまみのラインアップを強化しつつ、商品棚とともにレジ前にも陳列することで、酒とつまみのクロス販売を推進している。
今回の売場は、リピーターが多いJINROとしてのアピールと、新規顧客開拓へのアプローチという両面からトライをしたことで、通常と比べて150%以上の売上を達成したという。コンテストの効果を再認識することができる結果となった。
「3連覇をめざした売場づくりを」と抱負を語ってくれた五島主任。来店客を引きつける演出と、商品を手に取りやすい売場の両立は難しいので、まだまだ売場づくりは、挑戦のしがいがあると考えている。