季節の演出のみにとどまらず 地元で楽しむ、お花見と日本酒を訴求
地元ならではの売場に!
今年の春に実施された「白鶴 2017年春 店頭陳列・演出コンクール」のAコースにおいて、グランプリを受賞したのはマートカマヤ( 埼玉県坂戸市、鎌田文平代表取締役社長)である。店長の鎌田昭利氏は「白鶴のコンクールは、何度か参加していましたが、今回初めてグランプリを受賞できて、とてもうれしいです」と語ってくれた。
入口正面のレジ横といういちばん目立つ場所で展開された売場は、満開の桜が来店者を迎え入れていた。この演出は、今回のコンクールテーマ「どのまるにする?」をどのように伝えるかを考えて導き出したものである。展開期間が花見シーズンということから「楽しい花見には、好みの日本酒を!」というメッセージが込められている。また酒質の異なる「白鶴 まる」のアイテムごとには、「こだわり派のあなたに」や「辛口好みのあなたに」など、それぞれの特徴を一言で表現した手づくりPOPをつけて訴求している。
桜のディスプレイは、本物の木に、造花の桜の花をあしらえ、加えて、「開花予想日まで あと○日」という開花カウントダウンボードもオリジナルでつくられている。
鎌田店長は、「地元の方々に、楽しさとおいしさを届けられる売場にしたかった」という。そのねらいどおりに、来店客に大好評の売場となった。
対話と手づくりPOPで顧客と交流
地元に根ざした家族経営のマートカマヤは、昔からの顧客である年配者と、隣接するニュータウンの住人であるファミリー層、そして飲食店などの業務店のニーズに応える店舗として営業している。ニュータウン周辺には、競合店も増えている。同店が重視しているのは、家族経営ならではのアットホームで心が通い、あたたかさを感じるコミュニケーションである。
来店者との会話や商品をわかりやすく訴求した手づくりPOPの採用でマンネリ化しない売場づくりを行っている。日常的にそのような取り組みを実践していることが、今回の受賞に結びついたのだろう。
「白鶴の『まる』は、当店でも人気のある商品。満開の桜は、お客さまに好評で、多くの方が足を止めてくれました。しかも、購入にもつながりました」と鎌田店長。売場の活性化にもなり、商品のPRとともに、売上もアップできるコンクールへの参加は、意義のあることだと実感されたという。
また、「家族経営の規模の当店でも、全国規模のコンクールでグランプリを受賞できたことは、スタッフ全員の自信とモチベーションアップにもつながります」と話す鎌田店長は、ふだんから、お客さまに喜ばれる店づくりをスタッフとともに追求してきた。
同店において、パック酒のなかでも「白鶴 サケパック まる」は、いちばん売れることから、今後も力を入れていきたい商品とのこと。「今後も、白鶴のコンクールには積極的に参加していきたい」と鎌田店長は抱負を語ってくれた。